光の干渉、気体の体積の問題を解かせるのに今までは東京電機大学や工学院大学の問題を解かせていたが、とある歯科大学の問題が結構レベル的に彼らに適しているということに気づき、方向転換をした際に起きた話である。

 

 気体の状態方程式及び内部エネルギー・仕事に関する問題を解いていたら、学校が公表しているHPの答えと合わない。ただ、明らかに模範解答の方が、熱力学第一法則のU=Q+W(W:もらう仕事)に適していなかったり、問題が単原子分子理想気体となっているのに答えが二原子分子理想気体のものだった。私はあくまで物理でなく化学専攻だったので、別の物理の強い人に解かせても同じ解答が出てきた。

 

 そこで、その歯科大学の入試担当者にメールを出し尋ねた所、なんと1日で返答が返ってきた。問い合わせをしたのは私が初めてで気づかなかったらしいが、「貴君の答えの方が正しいことがわかりました」と返答のメールを頂いた。ミスをしてしまったことはもう仕方ない。ただ、「申し訳ありませんでした」という回答は非常に嬉しい。生徒には、正しい答えの状態でこの学校の問題を解かせたいと思う。

 

 入試問題のミスと言えば、今年の京都大学の件が記憶に新しい。京都大学だから目立ったが、他の大学でもこのようなミスはもっとあるのだろう。「採点ミスのせいで落ちた」というのは確かに不運ではあるが、合格を目指す人は、もっと余裕を持って合格しなくてはダメですと、ということなのだろう。いや、多分自分は採点ミスのせいで受かったんじゃないかな、なんて思っているのですけどね。