私の住んでいた実家の前に
とても高い高い山の公園がある
入り口には無料で遊べる
テニスコ-トがある
小学校の頃はまだ草原
いつのまにか整備されていた
その入り口で友達と帰ろうとした夕方
知らないおじさんから
「今何時だい?」と
時刻を聞かれる
時計を持ってない私たち
「なんで聞いてきたんだろう」と
思いつつ
見上げた先には、公園内の背高のっぽの時計
「誘拐に気をつけて」の
学校からのおたよりを思い出し
急に怖くなり
友達と走りに走って逃げた
ただ近すぎた家
知られたくなくって
少し遠回りして
裏口から家に入る
そんな嫌な思い出の残る公園だが
テニスコ-トの奥には
長い坂を登って頂上までいく
そこには丸いイスやブランコ
ちょっとした休憩所
学生の頃には
好きな本を持って行っては
風にあたりながら
読んでいた
小説にマンガ
時には受験の本
資格取得の本
その場所から叫んでみたい
なんて叫ぼう
・・・
言葉が見つからない
子どもの頃なら
何も考えずに叫ぶんだろうな〜
無邪気な近所の子たちのかわいい声
たまに叫んだりはしゃいでる
実家に帰ったら
また登ってみようかな
その長い坂を