以前、一流の対応を魅せてくれるホテルマン達の記事をかきましたが今回逆に、
「一流のお客」
という、ホテルマン目線の記事を見つけましたのでご覧頂きたいと思います(^-^)
東京の最高級ホテルには、世界中からセレブたちが集まってきます。
彼らを日々アテンドしているコンシェルジュから見た「一流の中の一流」のお客とはどんな方なのでしょう？？
パーティーや、海外出張など、様々なシーンで恥をかかないためにも、スマートな振る舞いを学びたいと思います。
外国人客が見せた妻への気配り
国際的な金融機関の頭取クラスが読むアメリカの金融情報誌「インスティテューショナル・インベスター」。
同誌の名物企画、「世界の人気ホテル・ランキング」2013年度版で、東京駅八重洲口にある
「シャングリ・ラ ホテル 東京」さん
がなんと日本で初めて「世界一」に輝きました。
その世界一の最高級ホテルの中でも、さらにランクの高い宿泊客が滞在するのが、
「ホライゾンクラブ」
と言われる、特別客室階です。
5年前の開業時から、このクラブフロアのマネジャーを務める女性コンシェルジュの方が、「さすが」と感心したのは、ビジネスで来日したある外国人客の、同伴した妻への配慮でした。
その方は、「「僕はこれから会議なので、その間、妻が楽しく過ごせるように、何かプランを立ててくれないか」と尋ねてこられました。外国人のお客様は、この方と同じように奥様への気配りをされる方が多いのですが、日本人の方にはあまりないことです。」
奥さんたちも慣れたもので、
「プライベートのガイドを付けて」
「電車での行き方を教えて」
などと頼む。行き先は、浅草へのちょっとした観光や、コンシェルジュお勧めの場所などである。食事は店の場所だけを聞いておき、後で旦那さんと合流して訪れることが多いそうです。
彼女によれば、世界で一流と呼ばれる人ほど、チェックインのときフロントが混んでいたり、ラウンジのブッフェに客が数人並ぶようなことがあると、たとえ自分のほうが先に着いていたとしても、「After you」と、他の人に先を譲るそうです。
つまり、何事にも「心の余裕」が表れている、という事ですね。
「私も仕事柄、ホテルをよく利用しますが、感心するのは、欧米人のエグゼクティブラウンジなどの使い方です。だいたいどのホテルでも夕方に軽食と酒が用意されますが、日本人客はついつい長居してしまいがち。それに対し、「外国人の方はお仕事の後ホテルに戻って、軽く一杯召しあがってから、またディナーに出て行かれます。」
と、非常にスマートなのです。
ホテルスタッフに感謝の気持ちを伝える
一流のお客は、サービススタッフにまでサービスすることを忘れない。彼女が感動したのは、こんな客の心遣いでした。
「おいしいケーキ屋さんを尋ねられたお客様が戻っていらしたとき、場所はおわかりになりましたかとお聞きしたら、『ええ、ありがとう。すごくおいしいケーキが買えました』とおっしゃって、『これをあなたたちに』と、私たちにお土産をくださったんです」
そしてスタッフの名前を憶えておいて、後日、ホテル気付の手紙やメールで滞在中のお礼を言うのも彼らのマナーだ。
「『誰々がこんなことをしてくれた。それをどうしても伝えたかった』と、わざわざ会社宛てにメールをくださる方もいらっしゃいます。スタッフにとって、とても励みになります」
自国にはないカルチャーに興味津々
汐留にある最高級ラグジュアリー・ホテル「コンラッド東京」。
ここでヘッドコンシェルジュを務める男性の方は、国際的に名高いコンシェルジュのネットワーク組織「レ・クレドール」の国際会員メンバーでもあります。
彼の記憶に強く残っているのは、とあるミシュランの三ツ星和食店で食事をするために日本にやって来た外国人夫妻だったようです。
夫妻が「こういう店に行くときのマナーや服装を教えて」と彼にに尋ねてきたので、格式の高い店に行くとき、日本の女性は着物を着ることが多いと答えたところ、今度は「いい着物を買える店を教えて」と言う。そこで銀座の呉服店を紹介すると、何十万円もする着物を買って食事に行ったそうです。
「自国にはないカルチャーやマナーがあれば、『教えてください』という姿勢で学ぶ。そういう考え方はすばらしいと思います」
彼の下で働く女性コンシェルジュの方も、外国人客が楽しみを見つける観察眼の見事さについてこう語ります。
「ジョギング中にいろんな発見をなさるようで、『あそこにあるのは何という店？』などとよく質問されます。ご自分の興味のあるものを探し、それを楽しむ勘がすばらしい。旅先で走る計画を数カ月も先まで立てていて、『このアプリはジョギングに便利なんだよ』とスマホを見せてくださる方もいらっしゃいました。おそらく仕事でも私生活でも段取りよく、感度を高く持っておられると思います」
プロのサービスマンを発奮させる
ところで、先に彼が話した外国人夫妻ですが、実は店の予約をせずに来日してきたといいます。
ミシュランの星付きの店は、1カ月以上前には予約をしないと席を取るのが難しい。彼が店に電話をしてみると、やはり満席。それを伝えたときの2人の落胆ぶりたるや、見ていられないほどでした。
そこで彼は、「“できません”で済ませるわけにはいかない」と闘志を燃やしました。
お客にさまざまな店を提案できるよう、プライベートで食べ歩きをしているのだが、その店も一度食事に行って、女将さんと名刺交換をしたことがあった。そこで今度は直接女将さんに事情を話して頼み込むと、「あなたがそこまで言うなら」と席を用意してくれたのです。
こうした熱血コンシェルジュである彼を気に入り、彼の転職に伴って利用するホテルを替える顧客も多いといいます。
彼は今まで関わったお客の好みや趣向を手帳に記して、常に携帯しているのです。
その中の一人が、彼がコンラッドに移ってすぐに宿泊を予約してくれました。そのお客は白い花が好きだったので、白い百合を一輪、ウェルカムボードと共に部屋に飾っておきました。
するとそのお客がチェックアウトした翌日、ホテルで用意した小さなクマのぬいぐるみと百合を並べて自宅に飾ってある写真がメールで送られてきたそうです。
「時間と手間をかけて、こんな素敵なメールを送ってくださったお客様の気持ちを思うと、涙が出ました」
こうして世界のセレブを日々見続けているコンシェルジュたちに、
「記憶に残る素敵なお客」
について尋ねてみると、返ってきたのはほとんどが外国人客のエピソードでした。それもそのはず、コンシェルジュを利用するのは95％が外国人だというのですから。
外国人はコンシェルジュを使い慣れていて、滞在中は何でも相談をして、旅を楽しみます。
そうして、自分から何かを見つけ出そうという意識が、プロのサービスマンたちをやる気にさせ、燃えさせるのです。コンシェルジュたちといい関係が築ければ、ホテルでの滞在はぐっと楽しく快適なものになります(^-^)
我々日本人も見習いたいところが多いのですよね(^-^)
「全部自分で」
という考えは嫌いではありませんが、コンシェルジュ達はサービスの「プロ」。
彼らが日々燃やしているサービスに対する情熱を心から信頼して、頼ってみるのもいいかもしれません。
「お金払ってるからこちらが上」
なんてチープな考えは捨てて、誰に対してもスマートな対応をし、「心の余裕」を見せたいものですね♪( ´▽｀)