さて、こちらの本、ご存知でしょうか?

 

 

 


以前冨山和彦さんが絶賛されていましたので読んだ方もちらほらいらっしゃるのでは?と思うのですが、いかんせん400頁級の鈍器本なので、私も手に取るにはちょっと腰が重くて「図書館で借りては読まずに返す」を繰り返していたのですが、今回思い切って読んでみることにしました。
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さて、この本の著者のウリケ・シェーデさんってどんな人?ということなんですが、肩書としてはカリフォルニア大学・サンディエゴ校グローバル政策・戦略大学院教授とのことなんですが、日本での駐在経験も抱負で、日本の経営や文化についてむちゃくちゃ詳しい人です。
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たとえばこの本で日本の経済の歴史を振り返るパートがあるのですが、バブル経済の説明の中で「尾上縫」という言葉まで登場します。
みなさん、尾上縫さん、ご存知ですか?
おそらく私のような「バブル経済ってどんな感じやったんやろう?」という野次馬根性を発揮する人間でなければ、おそらく私より下の世代の方であれば全くその名は聞いたことがないと思います。
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一応、尾上縫さんのウィキペディア貼っときますね

 

 


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そんな人までサラっと出てくるというのが、「この人、日本に関する知識がタダものじゃないな」と私が感じたポイントでした。
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そんなウリケ・シェーデさんがどちらかというと日本にものすごくエールを送ってくれている本がこの本になります。
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最近、日本の経済については悪いニュースばっかりですよね?安いニッポンとか。
確かにそれは事実で問題も山積みなのですが、「あまり知られてないけど、こういう点は世界的に見てすごいから!」ということをこの本で紹介してくれています。
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そしてそのトーンも、「日本すごい!」というありがちな楽観論ではなく、本当にダメな部分や意味不明な部分もあるんだけど、この点は確実にすごいし、それを軸にがんばていけば、日本は「再興」する、と仰っているんですね。
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なので、なんといいますか、
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✅地に足が着いた、日本の未来に対して少し希望が持てる本
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というのが、私がこの本を読んで抱いた感想でした。
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では具体的にどういうことを言っておられるかというと、日本が追求していくべき道は、「集合ニッチ戦略」だと言っています。
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それはどういうことかというと、今日本がものすごい世界シェアを持っている領域というのは、素材とか部品とか、完成品や中間部品の中に入っている「特殊なもの」なんですね。
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いろんな種類があり、かつすごく「細かくて地味」な領域なので具体的に説明するのは難しいといいますか、なかなか思い出せないのですが、特殊な化学製品とかそういったものです。そういった分野では世界シェアの数十パーセントを握っていたりします。
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そういった世界シェアを握る「ニッチな領域」をどんどん増やしていって、それが「束」になったときに世界に対する影響力がすごく増していくということで、「集合ニッチ戦略」をとっていきましょう、ということですね。
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そしてこのニッチな分野というのは非常に模倣困難性の高い領域らしく、私の読解力でははっきりとは読み取れなかったのですが、この本のもう1つのテーマである日本の「タイトな文化」によって、技が磨きに磨き上げられて、模倣困難性を構築しているのだと、そう認識しました。
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で、じゃあ今の状態で安住していいのかというとそうではなく、その競争優位性が脅かされるかわからないので、新たなニッチ製品を生み出していくために「両利きの経営」を実践しましょう、というのがこの本の大きなメッセージだったりします。
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で、この両利きの経営を実践するためには日本企業もコーポレート・トランスフォーメーション(CX)を起こす必要があり、日本の「とにかく変化を好まないタイトな文化」を前提にするとその道は非常に険しい道ではありますが、そういうタイトな文化にあったやり方というものもあるので、時間は下手すると20年、30年とかかるかもしれないけど、取り組んでいきましょうという、そんなメッセージが書かれていたと私は解釈しています(間違ってるかもしれませんが)
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なので、ここにきて、「両利きの経営」もちゃんと学ばないとなと、そんなプレッシャーを感じました。
「両利きって、探索と進化だよねー」といった表層も表層の、ぺらっぺらの知識レベルから脱しなければとちょっと焦りを感じましたので、これまた経営していた鈍器本ですね、「両利きの経営」も昨日から読み始めました(^^;
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あとは経営共創基盤さんの「企業変革(CX)のリアル・ノウハウ」ですね。これもこの勢いで積読を解消してしまおうかと、なんか夏休みの宿題に終われているように、そんな感じになっています(^^;
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で、ちょっと思ったのは、この集合ニッチ戦略は冨山さんのいうG(グローバル経済圏)とL(ローカル経済圏)の世界でいうところのGの話ですよねと。
Lの話はこれとは全く別なので、それはそれでL型戦略で取り組んでいって、このGとLの2大戦略で日本をライジングさせていくというのが、これからの日本の方向性なんだろうなと思っています。テキトーに金をばらまくんじゃなくてね。
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以上の大きな方向性を理解しながら、それぞれの持ち場でがんばっていきたいですよねと思ったそんな本でございました👍
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今日も読んでいただきありがとうございました。


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