先日YouTubeをみていて、「これはいいなぁ!」という話がありましたのでシェアしたいと思います。
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それはNewsPicksのYouTubeチャンネルでの千葉雅也さんと波頭亮さんの対談だったんですけど、その中ででてきた「家庭菜園を持つ」というキャリア観がすごくいいなあと思いましたので、それについて私が思ったこと、考えたことをいろいろ書いてみたいと思います。
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(参考)【千葉雅也】人生は両極じゃない"脱構築"する生き方
https://youtu.be/TF3OV8bP_WQ
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まずですね、千葉雅也さんと波頭亮さんについてご存知ない方もいらっしゃるかと思いますので簡単にご紹介しますと、千葉さんは現代の哲学者ですね。1978年生まれですので、1975年生まれの私とはほぼ同世代の40代の方です。東大卒の知的エリートの方ですけど、ウィキペディアをみるとその後ずっとアカデミックの世界を歩んでこられてきた方です。
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そして波頭亮さんは、今から10年前に「プロフェッショナルコンサルティング」という冨山和彦さんとの共著本で初めて知った方なのですが、とにかくキレキレのコンサルタントという印象でした。1957年生まれで現在65歳。波頭さんも東大卒でありますが、都銀に就職したけど1か月でやめ、その後フリーター生活に移行。アルバイトで訪れたマッキンゼーに興味を持ち、1982年にインターンとして入社。1988年に独立し、経営コンサルティング会社(株)XEEDを設立という、異色の経歴を持つ方ですね。
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こうやって経歴を見てみると、神々の遊びのような、我々凡人にとっては参考にならない話をしているのでは?という警戒感を持ってしまいますが、当然ながらそんなことはなく、ちゃんと現代の「下界」を理解していただいたうえで話をしてくださっています。
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対談のテーマとしては、ざっくりいうと「今の時代を生きる現役ビジネスパーソンはこれからどんな生き方を目指すべきか」といった話なんですけど、まず前提として今はものすごく「殺伐とした時代」になってしまっていると。
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これは失われた30年を経た結果そんな感じになってしまっているということですが、失われた30年の前後で全く違うことは、端的に言うと「大企業に入ればなんとかなる」ということですね。
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シンプルに、バブル崩壊まではそれが「なんとかなった」けど、それ以降は「そうならなくなった」ということです。
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その結果として、とにかく「中流的なものから振り落とされないようにしがみつく」とか、「努力は報われない時代だから、コスパ良く生きて、ワンチャンに賭ける」といった、そんな刹那的な生き方が蔓延してしまっているということですね。
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で、波頭さんがまず仰っていたのは、まずは「逃亡しなさい」と。
何から逃亡するかというと、「1つの会社に依存し続けるキャリア」とでもいいましょうか。「大企業に入ったら安泰」というマインドからの逃亡ですね。
昔はそれでもよかったけど、今はそれだと会社の「養分」にされて終わりですよと。
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波頭さんご自身、さきほどの経歴紹介でちょろっと書きましたが、実際にそういったものから「逃亡」したキャリアを歩んでこられているんですね。当時はまだ「大企業に依存する生き方」が全盛の時代でしたけれども、まあ都銀の空気が全く合わなかったんでしょうね。
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で、そんなご自身の経験を踏まえつつも、今の時代との違いもちゃんと捉えたうえで、「逃亡するだけじゃダメですよ」とも言っておられます。
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波頭さんが逃亡した時期は1982年ということで、日本経済もまだイケイケだった時代です。1人あたりGDPは右肩上がりで、それが結果として1989年まで続いたわけですから、日本経済にめちゃくちゃパワーがあった時代だったんです。
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そんな時代では、「逃亡」したとしても、そういった人を包摂してくれる余裕が社会にあったということなんですね。だから「逃亡」だけでも事足りた時代だったと。
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だけど、現代はそうじゃないと。失われた30年を経て、1982年と比べたら経済的な勢いは雲泥の差になってしまっていますと。そんな現代では「逃亡」だけでは生きて行けない、ということですね。
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じゃあどうしたらいいか。
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ここで出てきたのが「逃亡したうえで、家庭菜園を持つ」というメタファーです。
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ここでいう「家庭菜園を持つ」というのは、「それが金になるか、ならないかはさておき、社会のモノサシは脇に置いて、自分の好きなこと、やってみたいことに取り組んでみる」という活動のことを言っています。
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で、ここまで書いたらお気づきの方もいらっしゃると思いますが、この「家庭菜園を持つ」という生き方は、私がずっと言い続けている「ライフシフト的な生き方」と全く同じことです。
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誰からも邪魔されない自分だけの家庭菜園を持ったうえで、
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「自分はどんな野菜を作りたいのか」
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「自分はどんな果物を作りたいのか」
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「どんな花を植えたいのか」

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そんなふうに考えていくキャリア観とでもいいましょうか。
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それをライフシフト的なキャリア観に置き換えていいますと、
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「自分はどんなことを大切にして、生きて行きたいのか」
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「自分はどんな人の役に立ちたいのか」
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「どんな活動を通じて、世の中に貢献していきたいのか」
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「自分は半径3mの人たちをどんなふうに幸せにしたいのか」

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そんなことを考えていく生き方ですね。
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そして、「自分はどんな野菜を作りたいのか」を考えていくためには、
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「自然と自分の心が動くものはなにか」
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「自分が大切にしていることは何か」

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という、自分の「コアとなる価値感(コア・コンセプト)は何か?」という問いに向き合って、しっかりと定めていく必要があります。
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その「コアとなる価値感」が定まったならば、自分オリジナルの家庭菜園を耕していくことができ、それが人生の充実に繋がっていくということですね。
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また、先ほど述べた「逃亡」について補足しますと、必ずしも「退職」を意味するものではないと私は解釈しています。
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物理的には会社に所属したまま、「マインドだけ逃亡する」というものもアリといいますか、私としてはむしろそれを推奨したいとさえ思っています。
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やはり現代の資本主義社会では一定の経済基盤があってこその「家庭菜園づくり」になりますので、「家庭菜園を育む原資を稼ぐ」という意味で、会社には所属したままマインドだけ逃亡するというのが現実的な選択肢かなと思っています。
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これは書籍「マルチポテンシャライト」で書かれていた「アインシュタイン・アプローチ」に該当するのですが、特許庁の職員として日銭を稼ぎつつ、研究に没頭したというアインシュタインの生き方ですね。これは普通に全然アリだと思います。
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で、そうなると企業側が困るじゃないか、という意見もあるかと思いますが、誤解を恐れずに言いますと、企業側にとっても良い話だと思っています。
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といいますのは、日本の解雇規制の緩和はおそらくこれからも全然進まないでしょうし、どうせ解雇できないのなら、「ただただしがみつく、ネガティブマインドの社員」よりも、「家庭菜園を耕しつづけるポジティブマインドの社員」を抱えていたほうが、会社としても長期的には好影響が出てくると思うんですよね。
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千葉さんも仰っていましたけど、「家庭菜園作り」は、最初はお金にするとか、生産性を追求するとか、そういったものを度外視して「心の欲求」に基づいてやるものなんですけれども、要は「好きなこと」をやるので、そこへの「努力投入量」が多くなるんですね。
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そして波頭さんが仰っていたのは、1,000時間の努力を投入すればIQレベルで20~30あがるという研究結果があるとのことです。1,000時間というと、毎日3時間を1年間続けたら達成できる時間ですね。毎日1時間だと3年です。それくらいであれば、ちょっとがんばってみようかと思えますよね?
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で、家庭菜園への努力投入量が1000時間を越えてきたら、それが仕事、お金にも繋がってくる可能性が高まるということです。千葉さんも、「お金のため」といったら功利主義的で家庭菜園の趣旨から外れるから嫌だけれども、でも得てしてそういうものですよと仰っていました。
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となるとですね、企業側の話に戻しますと、家庭菜園に1,000時間の努力投入を行った社員が増えてきたら、それを企業の業務に何かしらの形で還流する人も増えてくると思うんです。そして個々人の家庭菜園は本当に多種多様なので、書籍「多様性の科学」の視点に立っても、企業の力を長期的には大幅に高めていくんじゃないか?とすら思っています。
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だから私としては、企業側の視点でも、社員の「家庭菜園づくり」は応援してほしいなぁと、そんなふうに思います。
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そして、私自身に目を向けると、思い返せばここ10年ほど、ずっと家庭菜園を耕し続けてきたんだなと、そんなふうに自己認知することができました。
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ここ数年の話ですと、「ライフシフト塾の主宰・運営」「MBA生向けのオンラインコミュニティ主宰・運営」「学びのブログ発信」「経営者コーチング」「その他さまざまな学びを継続」をずっと続けてきましたが、それってまさに「自分の家庭菜園」を耕してきたことなんだなと。
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そしてそこに努力投入を続けた結果、ありがたいことに「この野菜、むっちゃうまいやん!」「こんな果物、今まで食べたことない!」と言ってくださる方もじわじわと増えてきたという、そんな状況かなと感じました。
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ということで長くなりましたが、今日は「家庭菜園というキャリア観にむっちゃ共感した!」という話をさせていただきました。
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みなさんは、どんな家庭菜園を作りたいですか?




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今日も読んでいただきありがとうございます。​



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