観たかったけどずっと観ないままだった「マネーボール」、ようやく先週観てみました。
この映画、野球の話なんですけど話の内容は「人生100年時代のキャリア論」にも非常に通じる話でして。なので、キャリア論に結びつけて思ったことをちょっと書いてみたいと思います。
このマネーボール、まずはどういう話かご存知ない方に向けて簡単にご説明します。
これはアメリカのメジャーリーグの実話に基づく話なんですけれども、当時ある「野球界の常識」があったんですね。
それはどういうものかというと、野球において打者は「打率・本塁打・打点」の3要素が大事で、その成績に優れた選手を集めればチームは強くなる、という常識です。
だから選手の年俸も、その「打率・本塁打・打点」の成績が良い人は高くなり、その成績が低い人は安くなる、という世界がずっと続いていました。
そしてチームを強くするためにはその「打率・本塁打・打点」の成績が良い「年俸の高い人」を雇わないといけないので、自ずと強いチームというのはそれだけのお金が払える「金持ち球団」に限られてしまうという事態につながっていました。
そんなときに登場したのがこの映画の主人公、ブラッド・ピット扮するビリー・ビーン氏です。
ビーン氏はオークランド・アスレチックスという貧乏球団のGM(どの選手を獲得するか決める人)だったのですが、貧乏球団でも強いチームを作るにはどうすればいいか頭をひねります。
そこで彼が目をつけたのが「打率・本塁打・打点」の成績が良い人が「良い選手」であるという「野球界の常識」です。
彼は「野球とは相手より1点でも多く取ったほうが勝つゲーム」というそもそも論に立ち返り、
「点を取るにはより多く『塁に出ること』が大事」
「だから着目すべき指標は打率ではなく、出塁率だ」
というふうに、これまでの常識を覆す考えに至ります。
そこで彼は、打つのは苦手だけどいわゆる「選球眼」がよくて四球が多いという、「打率は低いわりに、出塁率が高い人」に目を付け、獲得していきます。
そういった選手はこれまでの「常識」による評価だと「市場価値が低い選手」なんですね。だから年俸も低く、アスレチックスのような貧乏球団でも獲得できるのです。
そのように「実はとても価値があるけど、年俸を低く抑えられている人」をかき集めてチーム編成することで、シーズン中に20連勝するような優勝争いするチームになっていきました。
というのが超おおざっぱなストーリーになるわけですが、これ、キャリアの視点からすごく示唆がある話だと思いませんか?
労働市場にも「市場価値が高い人」というのが存在しますよね?
野球の「打率・本塁打・打点」に相当する「ある特定のスキルを持っている人」「ある特定の経験を積んでいる人」に高値がつくのは労働市場も同じです。
ただ一方で野球の「出塁率」のような、「実は価値あるスキル・実績を持っているのに、労働市場から評価されていない人」も一定数存在しているのではないかと思います。
加えてこれからは人生100年時代です。
80歳まで働くのが当たり前の時代になりますので、「野球のルールそのもの」も変わってくるのはほぼ確実です。
そんな時代であれば、これまでにない多様な生き方や働き方、価値提供の仕方が新たに生まれてくると思います。
となると、従来指標である「打率・本塁打・打点」のような
「平成までの市場価値」だけではない
マネーボールでいうところの「出塁率」のような
「今の市場では評価されていない、その人らしいスキル・能力」
も、いずれ受け入れられる時代になるんじゃないかと思います。
そう考えると、ライフシフト塾で実践している「自分軸(コア・コンセプト)」を軸にして才能を磨いていく活動というのは、
「自分らしい ”出塁率” のようなもの」
を磨いていく活動とも言えるんじゃないかと思いました。
と、やや話が拡散しましたが、
「今は労働市場で評価される力がない・・・😫」
と悩んでいる方も
「自分にとって ”出塁率” に該当するものは何だろう?」
という問いを立てることで希望が見えてくるのではないかと思い、映画「マネーボール」を紹介させていただきました。
興味が湧いてきた方は、今はAmazonVideoなら100円でレンタルできますので、この「マネーボール」、ぜひご覧いただければと思います。
今回お伝えしたことが少しでもみなさんのお役に立てれば幸いです。
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