049. COLT NEW FRONTER .45 (Vol.2)

 

 

                      

 

スターム・ルガー社のブラックホークとスーパー・ブラックホークの成功はコルト社にも多大な影響を与えました。1955年ブラックホーク誕生時にはすでにコルト社のエルマー・キースも次世代のS.A.A.の開発を進言していましたが、実際にこのニューフロンティアが販売されるまでには7年の歳月がかかってしまいました。

 

ニューフロンティアはより頑強なトップ・ストラップ、細かく鋸刃状のランプ・フロントサイト、ゴールドカップ・ナショナルマッチで採用されたエリアソン・サイトなどを搭載した以外は基本的にS.A.A.の機構をほぼ継承したシングルアクション・リボルバーです。

 

 

 

日本のトイガンでこのニューフロンティアを販売してくれたのは僕の記憶では今回登場のハドソンさんだけのような気がします。ハドソンさんのS.A.A.シリーズはバリエーションも豊富で好きなのですが、トリガーの前進量の多さなど問題点もある素材なので、できれば評判の良いランパント・クラシックさんあたりからの再販も期待したいところです。

 

 

というわけで今回登場のニューフロンティアはハドソンさんのもので材質はHWなのでいつものようにすべてを磨き上げてブルーイング、フレーム部は後処理により疑似ケース・ハーディニングをほどこしました。

 

 

それでは各部を見ていきましょう。
 

 

       

 

バレル左面にはCOLT NEW FRONTER S.A.A. 45 COLTの刻印、実銃はバレルの上面にコルトのアドレスが入るようですがハドソンさんのモデルには省略されていました。

 

 

 

      

 

大きく特徴的なフロントサイト・・・スティール製でエッジも小気味よく鋭いのですが上面のセレーションは入れられていません。一応こちらも磨き上げてリブルーしました。実銃はランプ部以外はブラスト処理されている感じですね。

 

 

     

 

 フラットに設定されたフレーム・トップ。旧タイプのターゲット・モデルとほぼ同一の形状であることが最後部のカットで確認できます。リアサイトは実銃同様NMGCと共通のエリアソン・サイト。

 

       

      

 

 フレーム前部はS.A.A.と同じパテント登録時の年月日とランパント、トリガーガードはセカンド・ジェネレーション・タイプ。この状態がハンマーが落ちているところなのですが、トリガーはやや前方にあり、ハンマーを起こすとちょっと大げさすぎるくらいにトリガーが前進してしまいます。

 

 

      

 

ハーフコック状態ですらこのトリガー位置(泣)。リアサイトを干渉しないようにハンマーの上部が平らに削られているのも見て取れますね。

 

 

 

        

 

アルタモント社の木製グリップ。非常に木目のきれいなグリップですが、やや光沢過多の印象も・・・実銃はそっけない感じのクルミ材、往年の使い込まれたS.A.A.の飴色のグリップと比較するのは酷な気がします。

 

 

 

       

 

アルタモント社のグリップはどれも美しく見た目は良い感じなのですが、ツルツルピカピカすぎて実際に射撃時には滑りやすいのでは心配になります。

 

 

       

 

同じハドソンさんのスペシャル・オーダー5と名付けられたフラット・トップ・ターゲット・モデル(右)と。ファースト・ジェネレーションタイプのトリガーガードや彫刻入りグリップ、控えめなサイトなど個人的には右の方が好きかもしれません。

 

 

                

 

 近年のコルトは個別のケースではなくある程度どの銃にも対応できるプラケースに入れられて販売されているようなのでこちらのケースを選んでみました。

 

 

 

        

 

        中はこんな感じ。もちろんマニュアルは外身だけのダミーです。

 

 

 

        

 

 

              以上ニュー・フロンティア.45でした。

 

 

 

 

 

 

 

     

 

 

 

           次回はS.A.A.のフラット・トップ・スペシャルです。