040. COLT SEVEN SHOT PISTOL (Vol.3)

 

 

        

 

 

                 

 

1870年代に入りローリン・ホワイトの持つカートリッジのパテントが切れたのを受けコルト社は各種のデリンジャー、ハウスピストル、そしてこのセブンショットピストルを発表しました。ライバルのS&Wに10年遅れての販売になりましたが、比較的安価で販売されていたS&W社に対抗してより精度を上げいわゆるコルト品質まで向上させたモデルであえて高価格で勝負に出ました。

 

セブンショット・ピストルの正式名称はオープントップ・ポケット.22でライバル社のS&Wのナンバー3によく似た機構を持つ銃ですが商売上手なコルトのこと小型ながら7連発であることを売りに商標をコルト・セブン・ショット・ピストルとしペーパー・ボックスの表面には大きな文字でそれをのせ販売的にかなりの成功作になったようです。

 

実銃のフレームは真鍮製でバレルはスティール、その他のパーツはスティール製が基本だったようです。フレームとバレルをニッケルメッキしたものや、フレームだけメッキしたモデルも存在していたようです。

 

 

 

モデルガンは今回もフルスクラッチで前作M1855の時はシリンダーを1849から拝借しましたが今回はそこもすべて自作しました。仕上げは実銃に合わせてフレームは塗装によるゴールド、他の部分はいつものマジック仕上げでスティール感を出してみました。

 

 

 

それでは完成したモデルの画像を見ながらその特徴や実銃との相違点など確認していきましょう。

 

       

 

 

 十三夜の月のようなサイド・プレート、ハンマーの形状もフレームの形もS&WのNo.3によく似ていますがスケールがだいぶ小さいです。

 

 

       

 

 

グリップの形状は自社のデリンジャーからの系譜になります。家にどのS.A.A.にもつかなかったフェイクのワンピース・グリップが余っていたのでそれを左右に分割して形状修正して造りました。

 

        

 

 

  ただピッタリの長さのスクリューが見つからなかったので最初はこちらの面から1.5mmほど先が出てしまい手のひらにあたっていたかったので反対側のボルトの頭の後ろにワッシャーをかませて解消させました。

 

 

 

         

 

 シリンダーを前から見たところ。一番下のスクリューでフレームと合体させてあるところは実銃と一緒なのですが、その上の大きなスクリューはダミーです。実銃はこれでシリンダーの軸を固定しています。

 

 

         

 

ハンマーを起こしてシリンダー後部を覗いたところ。シリンダーの一番上の穴がハンマー・ノーズにきっちり収まるように回転させるとその右横のホールがフレーム右の切り欠き部に合わさりここからカートリッジを入れることが出来るようになります。

 

あとハンマーのスクリューの長さが少し足りないのでフレームから若干へこんでいるのがわかりますね。

 

 

 

  

      

 

 バレル下のスクリューを外してシリンダーを抜き取ったところ。シリンダーの軸棒は本来もう少しながくその先のくぼみにバレル側の大きなスクリューでとめるところなのですが、最初に間違えてバレル側に軸棒を接着してしまい、いったん切断してフレーム側につけなおしたので短くなってしまったのでただ中央の穴で納める仕組みになってしまいました。

 

 

        

 

 金属製の板ばねは強すぎるので今回もABS板です。ですのでハンマーの起こしは楽ですがトリガーを弾いた感触はかなり情けないです^^;。

 

 

 

 

 

        

 

      フロント・サイトは前作のサイド・ハンマー同様塗装による再現です。

 

 

 

        

 

      実銃もこのタイプのペーパーボックス入りの画像を多く見ます。

 

 

 

       

 

            ちなみにこちらの実銃画像からのコピーになります。

 

 

      

 

   仕上げのタイプはこちらの実銃画像から。どちらの画像もトリガー・スクリューがハンマーと同じ大型になっていますが、僕の造った細い軸だけのタイプもあったような気が・・??

 

 

 

 

さてさて本来はここまでをVol.1にして次回は製作編にいきたかったのですが、またまた画像をとりわすれたので一番初めの準備段階の画像をオマケとして貼っておきます。

 

 

 

 

                

      

 

ABS板とバレル用の部品、そして今回シリンダーに画像のスティックのりのケースをつかいました。シリンダーの軸は前回ローディング・バーに使ったアイブロー・ペンシルです。

 

 

      

 

実銃画像を裏から使って各部の形状を決定。その先はやまほど工程がありますが今回は省略ですすいません。

 

 

               

 

 最後になりましたが単体画像では大きさがわかりにくいのでNo.3デリンジャー(左)と自作のサイドハンマー(右)とならべて比較してみましょう。

 

 

 

 

 

        

 

 

       以上またまたフルスクラッチのセブン・ショット・ピストルでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

No.041はニュー・ハウスを予定していますがまだ造っていないので次回は042のS.A.A.の4と3/4インチモデルに行きたいと思います。