023. COLT M1851 LONDON MODEL (Vol.2)

 

 

              

 

M1851は1850年から1873年までに215,348丁をハートフォード工場で生産され、1853年から1856年の間42,000丁がコルト・ロンドン工場で生産されました。したがって51ネービー・ロンドンモデルと呼ばれる機種は4thモデルの設計図をもとに生産された機種でありその外観はほとんど初期の4thモデルと共通しています。ただ米国製の4thモデルがトリガーガードとバックストラップが真鍮製だったのに対しロンドンモデルはフレームと同素材のスティールが主流だったと僕の持っているコルト本には記載されています。上に書いたようにロンドンモデルの生産終了後も本国では4thモデルの生産は続けられているので4thモデル自体はその後もマイナーチェンジされ続けた可能性は大きいと思います。

 

 

モデルガンは今回もCAWさんのもので、いつものようにHW部は地肌だしのあとブルーイング、フレームは疑似ケース・ハードゥン、亜鉛部分は同じく地肌だしのあと熱処理をしてからのブルーイングを施しました。

 

 

      ようやく51ネービーも全モデルそろったので記念撮影(笑)を。

 

 

      

 

すこし画像が小さいので3rd、4th、ロンドンの3機種のみをアップで。

 

       

 

左側面を見るとTGとBSが亜鉛製に変わっている以外はほとんど4thと共通のように見えます。

 

 

      

 

           しかし右側面を見ると若干の違和感が・・・

 

 

       

 

というわけでもう少しアップにして違いを。3rdだけがTGが小さいのと、グリップの裾が広がっているのがわかるでしょうか。真ん中の4thだけニップルにキャップを詰めるための細いガイドの溝が入れられているのと、バレル基部の下側のえぐれが丸みを帯びていることにも気がつきます。これはたぶんロンドン・モデルより4thモデルの方が後期タイプをモデルアップしているからではと推測できますね。

 

 

      

        バレル上部の刻印。ロンドン・モデルの証明になります。

 

 

      

 

ちなみにこちらが3rdと4thの同箇所の刻印です。4thモデルも最初期は上の3rdと同じ刻印だったはずです。こちらのNEWYORK U.S.AMERICAの刻印も後期モデルの特徴のようです。

 

 

 

 

        

 

グリップはスティール製のTGとBSに負けないように少し無骨な印象を出すようにいつもより濃い目に着色して磨き込んでみました。

 

 

        

                      グリップ右面。

 

 

        

   

     まだ専用ケースは造っていないので既存のケースに収めてみました。

 

 

        

 

トップ画像にも使っているキャップケース。レプリカではありますが一応ロンドン製のELEY’Sのタイプです。

 

 

 

 

        

 

 

            以上51ネービーのロンドン・モデルでした。

 

 

 

 

 

 

 

           次回は51ネービーのラウンド・バレル・モデルです。