018. COLT M1949 WELLS FARGO (Vol.2)
ウェルス・ファーゴはM1849ポケットの3インチ版でローディング・レバーを省略したいわゆるスナブノーズモデルのようです。もともとローディング・レバーのなかった1848ベビー・ドラグーンにレバーを追加して完成した1849ポケットなので先祖返りのような機種なのですが、ベビー・ドラグーンの3インチモデルとは微妙に違うところもあるので画像で見ていきましょう。
上の画像が今回カスタムを制作するのに参考にさせていただいた実銃のウェルス・ファーゴです。
元にしたのはCAWさんの1849の4インチの5thモデルで前回登場の4インチモデルよりさらに後期のもとなります。幸いシリンダーは5連発用だったのでこちらを選びました。
当初現物のバレル部分をカットして基部の造形をいじればできるかと思っていたのですが、改造防止用に入れられたバレルのインナーがあまりに強固だったのであきらめてバレル部全体を自作することにしました。バレルの先端のフロントサイトのある1cmぐらいは元の1849のもので僕が造ったバレル基部よりほんのすこし小さかったので結合後太さを修正しようと削っていったらバレルに傾斜がついてしまいました。本来はまっすぐです^^;、
右からベビー・ドラグーン、ウェルス・ファーゴ、1849の4インチです。今回はHW材を使えなかったので、仕上げはシルバーの塗装です。ベビー・ドラグーンとの違いがより分かるようにさらにアップにした画像で・・・
下がウェルス・ファーゴ、上がベビー・ドラグーン。1849になってフレーム前端が少し伸びたのでシリンダーとバレルの間が広くなっているのと、シリンダー軸の収納部分の面積がよりタイトにになり、角もほぼ直角になっているのがわかるでしょうか。もちろんトリガーガードの形状も全然ちがいますね。
この画像はウェルス・ファーゴ(左)と1849ポケット4インチ(右)でシリアル・ナンバーの違いを。さすがにバレル基部のシリアルの再現はできませんでした。ちなみにこのシリアルは1849の後期ものの番号なので実際のウェルス・ファーゴには使われていない可能性が大きいです。
今回も専用ケースを造りました。以前にリクエストがあったのでちょっと細かく作り方を載せてみます。
ベースはやや小ぶりの画材ケース。使い込んで絵具などが付いていたので、外側と最終的にのこる合わせ面のところをペーパーがけして水性ニスで着色しました。内側にある仕切り板はペンチではぎ取り前面の持ち手や留め具はすべて外してアロンアルファと木くずで埋め戻しておきます。
以前からケース用の鍵金具を探していたのですが単体ではなかなか見つからなかったので発想をかえて出来上がっている鍵付きケースからいただく方法をとりました(ちなみに今回つかったのが上の画像のオルゴールのものです)すこし心は痛みましたが^^;。
鍵を取り付けたケースの内周をまず別珍で囲みます。これは深さにあわせた厚紙に両面テープで別珍を張り付けたものをさらにケースに貼り付けたものです。
原寸大の画像を使ってレイアウトを考えます。できるだけ実銃の箱画像に合わせる感じにしますが最終的には実際に手持ちの備品類を置いて場所を決めました。
仕切り用の板は5mm厚の合板、箱の深さよりやや浅い幅2cmでカットしておきます。
指定の位置にカットした合板をボンドで張り付け。最終的にはすべて別珍でかくれるのであまり気にせずべたべたくっつけます^^。
仕切り板のすべての面に両面テープを貼っておきます。
5cm幅にカットした別珍を仕切り板をくるむように張っていきます。最後まで残る部分はできるだけきれいに、底の隠れるところはわりといい加減に(笑)
本当のケースはおそらく底面の別珍を張り付けてから仕切りの板を付けているような気がしますが僕はこちらのやりかたで。底の別珍はそれぞれ段ボールで形を切り抜いたものを別珍でくるみそれを押し込むやり方をとっています。この時別珍の生地方向を間違えると全体の見た目がおかしなことになります(過去に何度かやっております)。ちなみに上蓋も同様です。
以上1849ウェルス・ファーゴでした。
次回からは初期コルトの人気機種51ネービーのシリーズにはいります。まずは1stモデルから・・・