014. COLT DRAGOON 3rd MODEL (Vol.3)
ドラグーン・モデルは成功を収めた機種であり、大きく分けて1stモデル、フラッグモデル、2ndモデル、3rdモデル、ハートフォード・イングリッシュ・モデルがあると前回までに書いてきました、なかでも3rdモデルが一番の成功作で生産量も一番多いモデルのようです。
今回僕が手に入れたHWSさんのモデルもその3rdタイプで、いくつかあるバージョンのうち、東京店限定のエイジド・カスタムというものです。その名前の示す通りHW材の部分には特殊な加工により古びたスティールのような仕上がりになっていました。ただ亜鉛部分はごく普通の仕上げでしたし、グリップ部の真鍮部品もピカピカに磨き上げられていたので、そこらあたりの修正を中心に自作でオールド・フィニッシュに挑戦してみました。
こちらが購入時の現物画像になります。
上の画像は実銃のものですが、ウォーカー・モデルにくらべてドラグーンはこのような古びた感じのものがたくさん残っています。目標はこの感じ・・・
左がウォーカー・モデル、右がドラグーンです。スケール感は似ていますがウォーカーの方が長さがあるので大きい印象ですね。
上がドラグーン、下がウォーカー・モデルですが、バレル基部の長さが2/3程度になっていますね。あとローディング・レバーの取り付けスクリューやプランジャー・スクリュー、ウェッジの挿入方向もすべて逆になっているのが面白いですね。
フレーム基部の3つのスクリューはどちらも左側からで共通です。シリンダーのボルト受けの形状がウォーカーが丸なのに対してドラグーンはS.A.A.のように角形になっています。この段階で変更されその後の標準になったことがわかります。シリンダーの長さはウォーカーの方がだいぶ長いですね。
全体の大きさはウォーカーの方がだいぶ大きいのにグリップサイズは逆に細い感じでやや心もとない感じがするのでこの改修も正解みたいな気がします。あとグリップフレームの形状もより単純化され互換性の向上につながっているのだと感じました。
トリガー・ガードの形状はウォーカー・モデルがスクエア、ドラグーンは細長いラウンドになっていますが、ドラグーンも1st、2ndまではスクエアを採用していました。上のウォーカーはメーカーによるケース・ハードゥン風仕上げになっていて、ドラグーンはメーカーによるエイジド仕上げを僕がさらに古びた感じにしあげたものです。トリガーガードとバックストラップの仕上げは逆にウォーカーは荒かったので磨き上げ、ドラグーンはピカピカすぎたのであえて塗装で古びた感じを再現してみました。それから左面から挿入された3つのスクリューの端がウォーカーモデルでは1つしかないこともわかります。ハンマーのスクリュー以外は貫通タイプではなかったのですね。
バレル基部上面の刻印はほぼ一緒です。バレルとシリンダーの間のパーツは上のドラグーンでだいぶ大きくなっているのがわかります。S.A.A.ではかなり薄くなっているのでドラグーンの特徴として見ることが出来ますね。
とここまでは前作ウォーカー・モデルとの比較でしたが、ここから僕が購入後に仕上げなおした個所を見ていきましょう。
ハンマーはペーパーで磨いたあとブルーイングをしてその後汚しの作業をしています。
たぶん生産時にはピカピカだった真鍮パーツも時間の経過とともに輝きは消えてこれぐらいの鈍さになっているものが多いと思います。逆に木製のグリップ部は使い込めば使い込むほど飴色の艶が出てくるので茶色のマジックによる塗装と徹底的な磨き上げでその辺を表現してみました。
ロディングレバー周辺の亜鉛パーツはペーパーがけを粗目に行ってあえてブルーイングせず古びた感じに。
シリンダー等のHW部は600番のペーパーを角部分を中心に円を描くようにかけてブルーイングが剥がれた雰囲気をだしました。シリンダーの彫刻はたぶんウォーカー・モデルと共通のような気がします。シリアルナンバーやパテント表記がされていますね。
他の部分にはテキサスレンジャーの活躍を絵柄にした彫刻が・・・。
今回は本体のみの紹介になりましたが、いつかは上の画像のようなセット・ボックスを造って紹介したいと考えています。
以上3rdモデル・ドラグーンでした。
次回はベビー・ドラグーンです。