073. COLT MkIV SERIES'80

 

             

 

 1980年に入り、ガバメント・モデルは再び改良されました。これが80シリーズです。1970年代中頃から市場にはトリガーと連動したファイアリング・ピン・ブロック・セイフティ・メカニズムが登場し、オート・ピストルの安全性は飛躍的に向上しました。1977年、米市場に上陸したブローニングBDA(SIG220)はいち早くこのメカニズムを備えていました。内外のメーカーはこのニュージェネレイションのセイフティの大きな刺激を受けました。もちろんコルトも例外ではなくこのシリーズ80からは同メカニズムが投入されました。

 

 ファイアリング・ピン・ブロックの機構はGMの安全性も飛躍的に向上させましたが、外見的にはシリーズ70との大きな差は見つけられません。ですが、はっきり違いの分かる刻印以外にも実は表面処理の違いなど細かい違いもいくつかあるので、そのあたりを中心に見ていくことにしましょう。
 

 

          

 

 モデルガンはシリーズ’70と同じタニオ・コバ製のHW製。上の画像が購入時の現物ですが刻印と木製グリップ以外には違いはありません。基本的に僕が手に入れてからの変更点もS’70とほぼ一緒なのですが微妙な変更点もあるので画像で説明していきましょう。

 

 

 

         

 

 スライド側面の地肌出しとブルーイングはS’70と同じです。今回は刻印が消えないように気を使いながらやったのでシリーズ’80共通の刻印もはっきり残ってくれました。

 

 

         

 

 スライドもフレームも右面はS’70と共通ですね。せめてシリアル・ナンバーは変えてほしかったかも・・・

 

 

         

 

 たぶん実銃もこのそっけない刻印なのでしょう。S’80のエジェクション・ポート。

 

 

         

 

           ここの刻印はS’70の方が圧倒的にかっこいいですよね。

 

                 

 

                 

 

 S’80はスライドとフレームのサイドはS’70同様のミラー・ポリッシュにブルーイングですが、トリガー、スライドストップ、サムセイフティ、マグキャッチもすべてブラスト処理されたブルーのままです。かろうじてハンマーのサイドだけは磨き上げられているようです。

 

 

                 

 

 比べてS’70は時間と手間がかかったパーツ処理スライド・ストップとサムセイフティは表面をミラー・フィニッシュしたあとブルーイングされ、トリガーとハンマーのサイドもまばゆいばかりのミラーフィニッシュになっています。このあたりの処理の違いは明らかにコストダウンを図った結果なのではないでしょうか・・・実際の価格差がどれほどなのかはいまいちわかりかねますが^^;。

 

 

         

 

 今回このシリーズ’80を購入したので以前ゴールドカップ・ナショナルマッチにつけていたS’80以降用の半身のランパントのメダリオン付のフルチェッカー木グリをこれ用にすることにしました。S’70用にはコルトの純正の全身タイプのランパント・メダリオンを新たに購入したのでそちらを。GCNMにはもともとS’70につけていたコルトの純正フルチェッカーをつけました。
 

        

 

 実はこの半身のランパントの木グリだけが純正ではなくヘレッツ製なのですが、はっきり言って言われなければ区別がつかないレベルの違いしかありません(実際あの高級ラインのエランさんのものもすべてヘレッツ製みたいだし・・)。

 

 

        

 

     ホルスターは久しぶりにサファリランドのバックスキン物を選びました。

 

 下に写っているカート・ボックスは購入時におまけで付いてきたもので家中の.45ACPを集めて突っ込んでみましたが埋まりませんでした(笑)あ、ハンマーはS’70同様MGCのものに変えてあります・・・
 

 

 

 

         

 

      例によってでっち上げたマニュアルと予備マガジンを添えて実銃ケースに。

 

 

 

        

 

                  S’70とS’80のそろい踏み。

 

 

 

         

 

 というわけでちょっとナンバリングは戻ってしまいましたが、GMのシリーズ’80でした。

 

 

 

 

 

                     次回はM1917です。