娘は私に似ている。
息子は夫に似ている。
でも娘と息子が笑ったときの顔や寝ているときの顔はとてもよく似ている。
元々娘も夫にそっくりだった。
3人並ばせて、「大中小だね」とよくからかった。
鼻の形は私のほうがかっこいいので「どうしてお父さんの鼻をわざわざチョイスしてきたの~」って意地悪を言った。
言うほど似てないよ
と、夫は言ったけど、その言葉の裏にうれしさを秘めていたのを私は知っている。
遺伝子は不思議。
思春期を迎えるころ、近親の異性のにおいを嫌悪するようになるという。
近い遺伝子を避けることで、自分の遺伝子を継ぐ子が疫病に全滅しないように、遠い遺伝子を選別するためと言われている。
種の保存を本能的に備えているそうだ。
疫病とは違うが、夫はガン家系。
義父と義弟がガン経験者。
反対に私の近親者にガンはいない。
代わりに血管系の病気が多い。
父方の祖父は脳梗塞、祖母は心筋梗塞、父は数年前に脳出血を起こした。
ちなみに母方の祖父は肺結核だったが88歳まで生きたし、祖母は痴呆があるが94歳で存命。
夫も匂いで、自分の遺伝子とは遠いと思う私を選んだのかな。
そう思うと、丸くて低い夫の鼻は見かけによらず有能だったのだろう(笑)
程よくミックスされた二人の子供たち。
キツネ顔の私とタヌキ顔夫は全然似ていないのに、娘と息子は間違いなく兄弟ってよくわかる。
穏やかな顔立ちや勉強熱心さはお父さんに似てもいいけれど、体の丈夫さは母に似て欲しい。
私のことを看取って欲しいとは思わないけど、私のことを二人そろって見送って欲しいと思う。