景気が悪い時に、景気回復目指してやる経済政策は「減税」「利下げ」「財政出動」「金融緩和」など沢山ありますが、その原理は「民間のお金を使えるようにする」というのが大前提です。

 

政府が減税する

減税すればサラリーマンが引かれるお金が少なくなり手取りが増える

増えた手取りで買い物するときに消費税が無ければ10%多く買い物できる。

企業も10%の消費税納税が無くなる。消費者が10%多く買い物できることを見込んで仕入れを増やして売上を増やせる

企業の仕入れが10%増えれば生産者も多く作らなければ。と設備投資を考える

設備投資するときの借入利息が低ければ多めに借りて設備をワンランク高くする

設備を生産する企業も儲かり、そこで働くサラリーマンの給料が上がる

 

簡単にはこういう事です。

どの教科書にも書いてある普通の事で、どの国もやってる事です。

日本以外は

 

景気を抑制するときには逆に増税や利上げを行います。景気は悪くなります。

なのでどの国も景気が悪くなると減税します。

 

 

このプロセスに少し嘘を混ぜると「景気が悪いのに増税しかできなくなる」という恐ろしい事が出来ます

 

「国の借金1000兆円、国民一人当たり800万円」

「国債を税金で返さないといけないから増税が必要」

 

これです。

 

つまりありもしない「国の借金」をでっち上げれば景気回復の為の政策は出来なくなります。

 

国の借金とは基本的に海外からの借金、多くは「外国通貨建て国債」です。

これ何かというと、海外から物を仕入れるときは「ドル」が基本的に使われます。

でも勝手にドルを発行できませんのでドルを借ります。その借用証書です。

これには金利が付くので、ドルを借りて資源を輸入して加工して輸出してドルを稼いで「外国通貨建て国債」を返していきます。

返せなかったときは「デフォルト(債務不履行)」という状況になり信用ガタ落ちです。

 

日本は戦後に外国通貨建て国債発行していろいろと輸入、加工し外貨を稼ぎ、高度成長期を経て1970年代に全部返し終えました。

これもう日本の信用度爆上がりで日本に投資する人も増えます。

 

あれ?よく新聞に出てくる「国の借金」って?

あれは外債(借金)ではなく「円建て国債」です。これ何かというと「日本円の発行」です。

 

円建て国債を発行→銀行に買わせる→そのお金で予算を組む→公共事業や公務員の給料で民間にお金を供給

 

端折るとこんな感じです。

 

ですが、銀行が国債を買う日本円とは、それ以前の円建て国債発行で政府が作ったお金です(笑)

個人向け国債でも同じで、国民が持っている日本円発行したのは日本政府です。

 

ここをちょっと変えて、予算を組むためのお金が無いので銀行や個人から日本円を借りる借用証書として政府が国債発行した。とするんです。

(※政府はお金が作れます)

 

外債と混同させるんです

 

あら不思議「国の借金」の出来上がりです。

そして「国の借金を返すために増税して国民からお金を集めないとならない」というさらに恐ろしい嘘が始まります。

 

そして「国債を返さなければならない」とは言いますが、外国通貨建て国債だとか自国通貨建て国債という名称は絶対に出しません

国債と一言だけです

 

バブル崩壊以降、不景気が続くなかで、他国では絶対にやらない日本オリジナル政策「不景気に増税」をやりまくれた理由はこの嘘の存在です。

誰が仕組んだのか、それ追及しようとするといろいろあります。

気をつけましょう

 

※日本政府が円建て国債を発行するための財源は特にありません。その辺の紙に10万円と書くのとおなじ作業です。国民がやったら通貨偽造で牢屋に連れていかれます。

ポケモンカードに1億円の値段が付くからと、ポケモンカード作るのに同額のお金が必要ないのと同じです。

※繰り返しですが外貨は発行できません。外債発行にも財源は不要ですが、買って貰えなければ外貨は手に入りません。つまり何かしらドル持ってる人が価値を感じるものが無ければダメですね。

 

※銀行が円建て国債を買わなくなったら?

銀行が買わないと日本円デフォルトになって日銀ともども銀行が潰れるので買います。金利も付くしね。買わない選択肢はありません(笑)

健康の為なら死んでもいい。というなら買わない選択肢もあるかもしれません。

 

※銀行が円建て国債を買うお金は無くならないの?というと実は銀行は手持ちのお金とか顧客の預金を使って買ってません。「日銀当座預金」という政府と金融機関専用口座でやり取りします。この口座の数字も(異次元の金融緩和で)政府が作ります。

もちろん大っぴらには顧客から集めたお金を準備としてーとか言いますけど、その日本円は政府が既に発行したものです。

 

※個人向け国債は円で売ってますけど、あれは単に既に発行してた日本円を一時的に回収してるだけです。

 

※お金をバラまいたら円安。と言われますが、お金をバラまくのが目的ではなく、あくまで消費を増やして景気を良くするためにするのが目的で、その手段です。

民間のお金が増えても消費もモノやサービスの供給が増えればお金の需要は無くなりません。

 

※円安は金利差です。ばら撒いた量ならドルの方が圧倒的です。