旬の食材というのは全国各地にあるものですが、ここにかほ市の旬の食材といったら、

夏の岩牡蠣

これに尽きるでしょう😍異論は認めません😁

岩牡蠣自体は日本海沿岸に広く分布していて、概ね秋田県沿岸から九州長崎までの、比較的岩場の少し深めのところで繁殖します。少し深めといっても水深10m前後です。

これだけ広く分布している岩牡蠣ですが、特に有名なのが石川の能登と、ここ秋田県にかほ市象潟です😊

養殖がメインで冬が旬の真牡蠣と違い、天然物だけが流通する岩牡蠣は、どの地域も漁期が決められていて且つ漁師一人が一日に漁れる個数も決められています。天然が故の、将来に向けた資源確保が目的です。

秋田県内でも、北部に位置する潟上市や男鹿でも岩牡蠣は漁れるんですが、ではなぜ象潟産の岩牡蠣が全国的に有名なのか?

それは、

名峰鳥海山の伏流水に育てられた唯一無二の岩牡蠣だから

なんです。

先日のブログにも書きましたが、にかほ市は鳥海山の麓に広がる街です。2,236mある山頂から海岸線まで、最短距離はわずか16km‼️言い換えれば、鳥海山の山体の一部が直接日本海まで届いている、そんな位置にあります。

そして、鳥海山には雨、そして雪が降り積もります。標高2,236mながら、山頂付近には氷河の跡があるほど。降雪が多い時は、雪が消える前に新雪が降る時もあり、それらの雨や雪解け水が山体深く染み込みます。

染み込んだ水は長い年月をかけ、麓のあちらこちらから伏流水として湧き出しています。そして、先ほども書いたように山体の一部が日本海に届いているため、伏流水が海底からも湧き出し、伏流水に含まれる豊富なミネラルと、冷たい真水と海水が混ざることにより育つ良質なプランクトンを餌として、ここでしか味わえない大きくてミルク分の濃い岩牡蠣が漁れるのです。


そんな良質で濃い岩牡蠣は、ここ象潟地区では通常6月から解禁となり8月上旬を目処に禁漁となります。8月の旧盆の頃には、子孫を残すために岩牡蠣が産卵を始めるので、そうなったら禁漁期に入ります。

県内の岩牡蠣漁の先陣を切るのは、象潟の南に位置する小砂川地区です。その小砂川地区で、今年も昨日から岩牡蠣漁が解禁されました。

漁師一人が一日に漁れる個数は200個まで。素潜りで漁りますので、波が高かったりすれば漁には出られません。そういう制限もあり、岩牡蠣一個の値段は

概ね700〜800円

前後が多いです。

でも!でも!でも!

それだけの価値はある岩牡蠣です!

7月からは、メインでもある象潟・金浦地区でも解禁となり、岩牡蠣の本格的なシーズンに入ります。

岩牡蠣解禁と共に、秋田にも夏が近づいてきます。