これは車販あるあるだと思うんですが、乗務員の方と仲良くなることがあります。


こちらもシフト、向こうもシフトで動いていますから、その気になれば顔見知りになることもできます。


そうでなくても、乗務員の方は車販を当てにしているもので、当時は車販からコーヒーを「もらう」人がほとんどでした。


通常お客様に売る時は、前にも書きましたがコーヒーカップにバーコードが印刷してあって、それを読み取ることで売上計上します。


ですが、乗務員の方に対しては販売ではないので、「番外編2」で書いた、「乗務員さん用の白いコップ」にコーヒーを入れて渡します。


その頃は運転士も2人乗務で、何もなければ浜松あたりを通過中に交代していました。たまに1〜5号車を担当すると、1号車前寄りデッキに出たところで予備の運転士さんが乗務員室扉を開け、コーヒー2つ所望。白いコップに入れて手渡していました。


当然ながら運転中なので、先頭の乗務員室には入れません。それやると鉄道営業法違反になっちゃいます。


ところが、後部乗務員室は緩かったんです。まあ車掌さんは運転しているわけではないし、何もトラブルがなければ正直何もすることがないわけですし。


なので、それでも一度だけでしたが、コーヒー渡すついでに中に入れてもらって、運転士席に座らせてもらったことがありました。もちろん、本当はダメですよ。


ちょうど名古屋に着く前、お馴染み三河安城を通過する頃。そのタイミングで最後尾まで行っていたので、ここから戻っても名古屋の乗降に邪魔になるかな?と思い、名古屋発車後に戻るつもりで白布をかけて待っていました。


すると、乗務員室から車掌さんがひょっこり顔を出してコーヒーを所望。渡すと、


車掌「戻らないの?」

自分「はい、名古屋発車後に戻ろうかと。」

車掌「じゃあ中に入って休む?バレると面倒だから名古屋到着前には戻ってもらうけど。」


てな感じで。時間にして5〜6分でしたけど、グランドひかりの運転席に、後部とはいえ座らせてもらったのは1番の思い出です。


で、例のチャイムがなって、「まもなく名古屋です〜」と流れ出したタイミングでお暇。貴重な体験をしました。