●ボウラータイプ適性
【球速が回転を上回るタイプ】
・滑り感が少なく、このタイプでも投げ心地は悪くない
・カバーの強さは控えめなのでミディアム～ドライ気味な状況まで活躍する
・バックエンドのキレ感が良好で、このタイプにとってアウトサイドのライン取りで自由度が高い
【回転が球速を上回るタイプ】
・転がる割には走りが軽くて非常に扱いやすい
・球速が速いタイプよりもバックエンドのキレや戻りが強くなりやすい
・インサイドからフッキングポイントまで直線的に走らせる使い方に向く
・球速が遅めなタイプでも走りが確保しやすくバックエンドの動きを出しやすい
【バランスが取れたタイプ】
・中間～やや弱めくらいで、非常に扱いやすい強さ
・ベンチマーク、メインボールとして
・このタイプはブレーキの柔らかさとバックエンドのキレの両方を感じやすい
●総括
強い対称コア×弱いハイブリッド×HK22というデザイン。
カバーによる軽いスキッド感と強いコアならではの転がり感、両方が非常に高いレベルでバランスされている。
そのため、投げ心地が非常に良い。
テスト初期ではバックエンドのキレが強調された印象を持ったが、球速を上げてRPMを下げるとドライエリア侵入時に対称コアらしい高いコントロール性を感じるブレーキが見られた。
この様子から、球質によってキレを優先して感じるかコントロール性を優先して感じるか分かれるように思う。
しかしこのスペックのコアにしてはシャープな軌道特性に仕上がっている事には違いない。
中～中の下くらいの強さだが「滑り」を感じる場面は少なく、信頼が置けるボール。
ハイスピード、パラゴンパール、ザ・ワンアンコール等のハイパフォーマンスボールの次に投げるボールとして非常に強い選択肢。
●以下好き勝手欄
まず見た目が良い。
色、ロゴデザイン、名前。エクストリームエンヴィーの時にもちょっと書きましたが、これは新しいボールなのになんとなく良さそうな雰囲気がある。力入れて開発したのが一目で分かる。
で、なぜかアルティマのコア。
実際には数値が少し変わってますので、まんまアルティマというわけでもなくこのボールのために再開発されたのかどうなのかって感じ。
アルティマ、特に僕はパールが非常に気に入ってました。
じゃあそのアルティマパールと比べるとどうなのかですが、アルティマパールのイメージでもっと走りと転がり感が軽くなった感じ。
アルティマパールはカバーが強かったし、弱いカバーのハズマットが軽く動くのは当たり前なんですが、それにしてもアルティマパールよりかなりバックエンドがシャープにしっかり動きます。
HK22のおかげでスキッド中の余計な摩擦が減ってバックエンドまでエネルギーを保持してるというか、そんなイメージの感想です。
あ、でも縦のオイルの切れ目が落ち着いてからのユルめの長いブレーキから柔らかくキレる感じはアルティマパールと似てると思う。
特にこのボール、投げ心地の良さを強く感じます。
その理由としては
・走りの軽さ
・転がりの強さ
・バックエンドの動き
のそれぞれが作用した結果です。
特に転がりの強さというのが抽象的なところ。
「転がり感」に関しては過去に記事にしてます。
それでも分からん人はガスマスクコアのウィドースペアとパンケーキコアかブレットコアのウィドースペアを投げ比べれば分かるのでは？って思ってる。というか今思いついただけだから本気にしないで欲しい。
まぁ、このボールは「めっちゃ良い感じ」な投げ心地や雰囲気で本当にめっちゃ良い感じな性能のボール。
真面目な話、この強い対称コアにこんなに弱いハイブリッドカバーのボールって他に無いんですよ。勿論HK22で性能の各所も向上してる。
過去にあったこんな感じのボールといえば、ザ・ワンウルトラマリンとBWゴーストくらいでしょうか。近年では。
ウルトラマリンもゴーストも文句無しの実績を持つボール。
ハズマットは対称コアという事もあり、コントロール性、安定性、汎用性ではウルトラマリンやゴーストより高い。
でもこのハズマット、素晴らしくシャープなバックエンドまで持っている。勿論ワンコアやガスマスクの強い非対称な特性とは異なりますけどね。
「最強」とカタログには書いてありましてね、最強と最高は僕が嫌いな言葉なんですけど。あ、レジェンドスターを批判するわけじゃないです。テスター目線です。
ただ、現状ボウラーから求められているあらゆる性能うち、最適解の一つをこのボールが確実に引いてるのは確かでして。
それを販促という視点で言葉にしてるという意味なら流石に僕でも納得するくらいのボール。
というわけで、「こんなんみんな好きに決まってるじゃん」って感じのボールです。
おわり。