3Dオフセット、過去に大ヒットした名球ですね。

当時を知る人にとってはかなりアツいボールではないでしょうか。

と、知ってるような事言ってますが僕は全然知りません。

 

でも僕もマトリックスが復刻した時は「うおおおおおおおおおお!!!」って感じだったので。まぁそんな感じでしょうね。


リバイバルといえばずっと前からAPEXを待ってるんですけど、エボナイトさんお願いしますよ?インテンシティーがいいな。黄色と黒のやつ。エボナイトさんお願いしますよ?これ、冗談じゃないですからね?お願いしますよ?

 



冗談はここまでにして、調べたらコアの形状も一緒?ハンマーさんが言うには単一素材で同形状?らしい。オリジナルは上下にフリップブロック的なのが付いてた感じなんですかね?

カラーも一緒。ロゴも一緒で、側面のハンマーロゴのカラーが違うところまで一緒。

気合いの入れ方が伺えます。

 

実際に自信作のようで、ニューカバーニューコアという事もあり楽しみにしてる方も多いのではないでしょうか。

 

 

 

【カバー】

NEOFLEX 25 PEARL との事。

NEOFLEXも当時のカバー名称だったみたいですね。

カタログによるとAGGRESSIONとENVYの長所を持ったカバーらしいです。

強トラクション高レスポンスって設計でしょうか。

 

良い事言うだけなら誰でも出来るんですよねぇ〜?

煽っていくぅー。

 

というわけでそのパール。

で、2000番仕上げ。

強さだけで言えばAGGRESSIONとAGGRESSION NEの間くらいなのかなー?とか、AGGRESSION NEくらいかなー?とかって感じです。

テスト時はAGGRESSIONくらいだと思ってました。

下で詳しく書きますが、オイル上でのトラクションはNEくらいなんですが、ドライに触れた時のレスポンスはかなり鋭いんですよね。

ドライでの挙動的に弱いカバーじゃないかと予想してましたが、オイル上の感じはそんなに強くも弱くもないかな、と。

 

 

 

【コア】

HIGH REV OFFSET。ニューコアです。

低慣性、高デファレンシャル、マス値低め。

数値上は特別な事ありません。

転がりは強くバックエンドの動きも強いです。

ワンコアのスキッド後半の柔らかいブレーキをすっきりさせて曲がり出しのレスポンスと曲がり角度を強くしたような軌道イメージです。

 

 

 

【所感】

まず特長として感じた事は、バックエンドの曲がり幅がとても大きい点です。

単純にめっちゃ曲がる。

 

走りは直線的な印象です。

転がりも良好でオイルに流されるような滑り感も無いです。

特別スキッドが長くも短くもなく、中間的で扱いやすいと思います。

スキッド後半の寄り感は少ないのでこの辺も直線的なスキッドと感じる部分です。

 

ブレーキ感はかなり強いです。

ビシっと止まってくれて安心感があります。

ぴゅーっと走ってビシーって止まるボールはドライエリアでの挙動が不安定でボールどっか行くので苦手でした。

経験ある人も多いのではないでしょうか。予想以上に先が動いて刺さったからインサイド寄ったらオイルに流されてノーヘッド的なやつ。

アレが無いんですよね。メリハリのある軌道ですがドライエリアでの動きは安定していてその先の動きは読みやすいです。

 

バックエンドは非常に大きな動きとなっています。

この点がこのボールの特長的な部分で、曲がり角度が大きくて持続性が高いものとなってます。

 

向きを変える時の曲がり角度、強く曲がり続ける時の曲がり角度、両方の曲がり角度が大きくかつ持続的です。

 

その結果戻り感とか、曲がり幅とか、そんな性能がとても高いという事になります。

 

強く曲がり続けるので、非常にピンに当たり負けしにくく、ピンアクションも優れています。

 

 

 

メリハリがあり動きの予想が容易で安定してるのはワンコアにも似た特長です。

コアによる転がり性能の高さがこのような性能となっているのが分かります。

あ、特長は似てますが、ワンに似てると言いたいわけじゃないですからね。

 

 

 

ニューコアニューカバーのテスト時は全くパフォーマンスの予想が付かないので色んなボールと投げ比べます。

その中でも、テストの初期段階ではウェブパールの先の動きを強化した感じって感想を1番最初に持ちました。

 

確かに大きく動くんですけど僕にとっては意のままに使える感や動きが素直な点の方が強く感じ取れました。

で、テストを重ねるごとに着眼点を変えて行った結果『もしかしてコイツすげー曲がるんじゃね?』ってなったんです。

なのでこのボールの美点として曲がりの質の高さを推したいんですが、個人的には高いコントロール性能も気に入ってます。

 

オイルへの強さは中間〜少し上くらいかなーって思います。

NEOFLEXカバーは初なので、このカバーがどの強さに位置するのかは正確に判断しにくいです。

でもカバーはNEに近い強さかな?って感じです。

今回は表面仕上げも含めたこのボールそのものとしての強さの評価になります。

 

パールらしくオイルがあれば走り、キャリーに乗ったら動きは甘くなります。

中間的〜強めのパールにしてはドライに強く当ててもしっかり動きますが。それはコアのおかげもあるでしょう。

強さ的にも扱いやすく、素直で良いのではないでしょうか。

 

カバーの話で少し触れましたが、オイル上での動き等を見るとAGGRESSION NEくらいの強さに感じました。

しかしドライに当てるようなラインや外ミスでエッジに引っかかるような場面でもしっかりとした動きで戻ってくるんです。

普通、外ミスでエッジに引っかかった場合はガターに落ちずにこらえてくれはしますが、ロールアウトして曲がらない・もしくは10ピンタップが多いですよね。

このボールは強いドライに当てても生きた強い動きのままピンにヒットするんです。これを見て僕は弱めのカバーなのかとも思いましたが、オイル上での走りはそこまで軽くない。

安定性とメリハリ感や動きの強さを良い塩梅にバランスを取ったのではなく、安定性も動きも最高レベルで両立させています。

凄いです。

カタログに書いてある良いとこ取りって本当でした。煽ってすみません。

 

 

 

【BWサベージとの比較】

上でウェブパールに似てると少し書きましたが、比較対象として選ぶならなるべく新しめのボールを選びたいのと、使用する状況や強さ的にはサベージとの比較の方が適切かと思います。

 

BWサベージに対して3Dオフセットは

・少しスキッド長い

・強いブレーキでよりしっかり向きを変える

・曲がり幅が大きい

・オイルへの強さは同等かちょっと弱いかなー

という感じ。

 

サベージはENVY PEARL CFIカバーです。

強いパールらしく安定感と強トラクションが印象的です。

それに対して3Dオフセットはメリハリを感じるリアクション。

対照的なリアクション特性ですね。

 

用途も明確な差が出そうです。

サベージは3Dオフセット程の曲がり幅は出ず、手前の寄り感もあり安定型な動きなのでアウトサイドのラインで非常に扱いやすいです。僕が投げても深いインサイドに入らない方が調子良いですね。

汎用性が高く、困ったらとりあえずって感じでも投げれます。

 

3Dオフセットはドライに当ててワイドに投げても良いですが、インサイドからオイルを使ってタイト目なラインも向きます。

ブレーキからのリアクションが強く鋭いからです。

なのでインサイドにオイルや内壁を感じる場面や外のドライを感じる場面、内か外を上手く使う事で点数が出やすい打ち頃の時間帯でビッグゲームの連発を期待出来ます。

 

 

 

【用途・適正】

僕は23ml以上、41ft以上で使用します。

リアクションが非常に強いためにオイルが少なかったり短めだったりするとかなり扱いが難しくなりそうです。

 

リアクションが強いという事はハイレブタイプのプレイヤーにとっては暴れに繋がりそうとも考えられます。

ですが上で少し書いたように、僕はウェブパールに似た特性を1番に感じたんです。

高いコントロール性能も持っているという事であり、さらに高い曲がりの性能も相まってインサイドからタイトにもワイドにも自在に攻める事が出来ます。

そのため、むしろインサイドが得意なプレイヤーにおすすめ出来ると言えます。

 

ストローカータイプのプレイヤーにとってはドライでの強いキャッチや確実に曲がるバックエンドによって高い信頼を置けるボールです。

バックエンドリアクションが不足してラインの自由度が無い、10ピンが飛ばない、止まらない・戻らないのでインサイドに寄れない等の悩みを解消しやすいと思います。

 

スピードが遅めのタイプのボウラーがオイル少なめ、またはアウトサイドのラインでの投球では流石にロールアウトする事も出てきますので、しっかりオイルを使って投球しましょう。

 

5個のラインナップでは僕はちょうど真ん中の位置で使います。

多くのボウラーにとってミディアム〜ミディアムオイリーくらいのコンディションに適合するのではないでしょうか。

 

 

 

【総括】

ニューカバーニューコアという事で、新たなパフォーマンスを表現したボールです。

特にニューカバーでは「ハンマー主力カバー2種の長所を良いとこ取り」というコンセプトが達成されているパフォーマンスです。

 

曲がるボールと言っても様々な意味での「曲がり」がありますが、「バックエンド・先の動きの大きさ」という意味での「曲がり」で言えばそのコントロール性能の高さもあって現状のラインナップの中ではトップクラスに高い曲がりの性能を持っています。

 

このようなアグレッシブなボール、最近実は少な目でした。無かったわけではないですが、最近はハイレベルにバランスが取れた優等生ボールが目立ってた気がします。

 

同時発売のブラックウィドーウレタンも注目度が高いボールですが、この3Dオフセットを見逃すのは勿体ないと思いますよ。