待ちに待った新しいアンギュラーワンです。
リアライズ アンギュラーワン。



今回はTraxion SF Solidのポリッシュ仕上げを組み合わせてます。
このカバーはアリュールソリッドと同じですね。
ちょい弱くらいの強さのカバーでしょうか
走りの邪魔をしない適度なキャッチ感とソリッドカバーらしい安定感も備えたカバーです。
その強過ぎないトラクションから、あまりダラダラ動く印象も無く扱いやすさが優秀なカバーです。
アリュールソリッドもソリッドカバーにしてはスキッドの良さが目立ち、そのおかげでバックエンドのコントロール性能が非常に優秀でした。

エボナイトブランドではGSV系のカバーが目立ちますが、個人的にこのTraxionカバーもかなり好きです。

今回は一種のシリーズと言っても良い、ジェットブラックモデルです。
ブラックウィドー、リップド、タブー、バイブ等、過去の名ボール達がシリーズの中でブラックカラーのソリッドカバーを被せ、『ジェットブラック』の名で発売されてきました。
どれもシリーズ中でも特に優れた性能を持っていました。
今回はカバーにスパークル素材が混入しており、これもアグレッシブなリアクションに対して効果が出ているものと思われます。

コアは勿論Contrex Sy……通称ワンコア。
やたら良く転がるのにミッドレーンで無駄に動こうとせずバックエンドまで力を溜め、自然な軸移動なのにシャープさがあり、曲がりの予測をしやすい魔法のコア。



投げた印象は、やはり安定感とシャープな動きが両立されてる素晴らしいバランスでした。
やや弱いソリッド、ポリッシュ、ワンコア。このパッケージングで期待される性能を完璧に表現出来ています。

ブランズウィック工場産としてはしっかり目のポリッシュ仕上げにより手前の行き足は良く、レーン中盤でも薄いオイルに捕まらずに直進します。

元々のワンコアの特性として、スキッド後半でオイルに流されたりドライで敏感に反応する事も少なく、柔らかく自然で曲がりが予測し易いブレーキ性能が際立つものでした。
そこにソリッドカバーの特性が合わさる事で上記のコア性能にさらに安定感が足されます。それもやや弱いソリッドという事で、ソリッドの特性がでしゃばり過ぎてません。ここが素晴らしいバランス。

バックエンドはワンコアらしいシャープさがありますが、ここでもやや弱いソリッドカバーのおかげでカドが取れてスムーズで加速感のあるキレ感となってます。

同じワンコアを持つレジェンダリーワンと比較すると、特にスキッド後半の安定感がリアライズアンギュラーワンの方が優れています。
バックエンドの曲がり形状はレジェンダリーワンの方がカドが出るキレです。
曲がり幅はリアライズアンギュラーワンの方が出ます。



リアライズアンギュラーワンはミディアムオイル帯全般に適合するボールです。
かなり幅広いコンディションに対応します。
動き幅は大きめで持続性も充分。オイルを使うラインもドライを使うラインもこなせると思います。

僕の球質で20ml〜28mlくらいのオイル量に対応します。

ハイレブタイプにとってはちょーっとだけブレーキが強いかなって思う場面があるかもしれません。
僕もテストや動画撮影でボール半個手前で止まって刺さるって事がありましたが、多くの場合インサイドに寄るだけで対応出来ます。
板目沢山使ってもちゃんと戻ってくるので大丈夫。怖がらずに寄りましょう。コイツはちゃんと応えてくれます。

スピードが回転より大きく勝るタイプにとっては、バシっとキレるわけじゃないので動きがはっきり見えない場合もあるかもしれません。
3000か4000番くらいのサンディング仕上げにすると合うと思います。



スペアを除く5個のラインナップを想定した場合、丁度中間くらいの位置です。
僕なら上から2番目かな。
メインボールですね。




個人的に今回のアンギュラーワンは、ワンコアの良さを引き出す上で最高のカバーと仕上げの組み合わせだと思います。

ファンも納得する仕上がりですし、初めてワンシリーズを投げる方にも『これこそがワンコア』と自信を持っておすすめできます。