ブラックウィドードミネーション
コアはガスマスクでカバーはEnvy Solid CFIとなります。

このEnvy Solid CFIはハンマーブランドで最強のオイルへの強さを持つカバーです。
要するにこのボールは1番オイルに強いブラックウィドーですね。



僕が投げた感想としては、これまでLSプロスタッフの中でオイリーコンディション最強と言われる事が多かった『ザ・ウィン ソリッド』やソリッドカバーのボールで特に評価が高かった『オブセッション』よりもオイルへの強さや曲がり幅では上です。

この曲がり幅に関する性能が今回のブラックウィドードミネーションの特長です。

ちなみにEnvy Solid CFIはオブセッションと同じカバーですね。



ここまでオイルに強いソリッドカバーと1500番マイクロパッド仕上げの強い表面の組み合わせはダラダラと緩く曲がり続ける動きになりやすく、曲がり幅が少なくて用途が限定的になりがちです。

その点、このブラックウィドードミネーションは強いソリッドカバー・強いコア・強い表面としては『曲がり』という動きがしっかり見えますので戻り幅があり汎用性が高まっています。



ここまで強いカバーでも動きが出る理由は言うまでもなくガスマスクコアの働きによるものです。

結構、『このコアには弱いカバーじゃなきゃだめ、このコアには強いカバーじゃなきゃだめ』ってあるんです。
強いカバーと合わせるとコアの特長が消えちゃうとか。
逆に弱いカバーと合わせると暴れん坊になるとか。

そんな事も無く、数多くのカバーと高相性でカバーの性質を活かしつつコアの特長も出た仕上がりになるコアはなかなかありません。
これはガスマスクコアの万能性ならではです。
勿論開発時にカバーとコアの性能バランスを取る為のあらゆる調整やテストの賜物でもあります。


ソリッドカバーという事もあり、曲がり形状はややアーク寄りで持続的な曲がり性能です。
アーク寄りな曲がり形状ですが、ふわふわゆるゆるで頼りない感じではなく、しっかり噛んで力強いトラクションによって曲がり続けるような印象です。

なので外のドライに当てても止まるしロールアウトもしにくいです。

非常に強いカバーですが、内ミスしたら容赦無く左向くような感じでもなく、ちゃんとオイリーなエリアでは走ってくれます。

全体的な印象としてはガスマスクと強いソリッドの組み合わせとして全く違和感の無い使用感です。

強さは異なりますが、同じソリッドカバーの2.0との比較ではミディアムコンディションにおいては立ち位置と曲がり幅は板目1、2枚で大きな違いは無いですが、2.0の方がバックエンドの曲がり幅や曲がりの加速感で上回ります。

オイリーコンディションではドミネーションの方が明らかに手前のキャッチ感と曲がり幅があり、幅を感じやすいです。

同じEnvy Solid CFIカバーのオブセッションと比べると、ドミネーションの方が曲がり幅が大きく、手前の転がりやキャッチ感が強いです。

動画では2.0との比較だけで、編集してる時にオブセッションとの比較も撮ればよかったと後悔しました。サーセン。

スキッドは若干短めですが、思ってるより手前で止まってしまうとかも無く、扱いやすい範囲です。
キャッチは若干手前でしているんですが、急激なブレーキはかからず、噛みながら走るような感じです。
上記の特性により、オイルに流されない強さと扱いやすさを両立しています。




用途としてはオイリーコンディションがメインになると思います。
スピードが回転に勝ってるタイプにとっては滑り感の少ないボールとして重宝します。
ラインナップでは1番上のボールとしての使用になりますね。

このボール、とてもオイルに強いのでミディアムコンディション等での使用ではポリッシュしたくなったりすると思います。

個人的には、オイリーコンディション用としてのオイルへの強さと曲がりとのバランスが取れてる箱出しで一度このボールの完成度の高さを感じて頂きたいです。

ウィドーシリーズ、かなりバリエーションも充実しました。
ご自分の球質や投げるレーンコンディション等、用途に応じてお選びくださいね。