6年前の教訓を生かすフェデラー | MASAHARUオフィシャルブログ 「世界一弱いプロテニスプレーヤーのブログ」 powered by アメブロ

6年前の教訓を生かすフェデラー

【7月2日 AFP】2日に行われるウィンブルドン選手権2008(The Championships Wimbledon 2008)男子シングルスの準々決勝でクロアチアのマリオ・アンチッチ(Mario Ancic)と再戦する大会第1シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は、2002年の同大会でアンチッチに敗れた記憶をいまだに引きずっている。

 6年前のウィンブルドンの1回戦でアンチッチに敗れた試合がフェデラーのグラスコートでの最後の敗戦となっており、それからは2006年大会の準々決勝を含めアンチッチに対し5連勝し、グラスコートでの試合では連勝記録を63に伸ばしているフェデラーは、それでも初対戦での敗戦がいまだに心に残っている。

 「あの敗戦は、どこの国の選手か、どんなテクニックを持っているか、ランキングが何位であるかに関係なく、どんな対戦相手も見下してはいけないということを教えてくれた。相手がある程度のテクニックを持ち合わせていないとき、僕にはそういった傾向があったと思う。時々、彼らが受けるべき敬意を欠いていた」と語るフェデラーは、これを人生とテニス人生に価値のある教訓とし、同大会で5連覇を成し遂げ前人未到の6連覇に向け気を引き締めている。

 2004年大会で準決勝に進出したアンチッチは、2002年大会の壮挙の重要性を振り捨てた。全仏オープン・テニス2008(French Open 2008)の3回戦でフェデラーにまくし立てられセットカウント3-0のストレートで敗戦を喫しているアンチッチは、2007年の同大会(The Championships Wimbledon 2007)を腺熱で欠場し、その後も度重なる怪我や病気に苛まれた。30日に行われた4回戦では第22シードのフェルナンド・ベルダスコ(Fernando Verdasco、スペイン)をセットカウント3-2(3-6、4-6、6-3、6-4、13-11)のフルセットで下し準々決勝進出を決めた。

 アンチッチは「ウィンブルドンは僕にとって大きな意味がある。週末に何が起こっても関係ない。本当にこの大会で成長したと感じている。いつも素晴らしいと感じているし、いつも素晴らしい思い出のある大会だ」と、全ての困難を乗り越えてウィンブルドンに戻ることが出来て幸せだと語った。

 フェデラーに勝利して以来6年で多くのことが起こった。世界ランキングではトップ10に入り、2005年のデビスカップ(Davis Cup)ワールド・グループでは優勝を果たしている。アンチッチは「あの時、彼はロジャー・フェデラーではなかった。ここに座ってどうやって彼を倒したかを話すことはできるけれど、実際のところ我々が知る現在のロジャー・フェデラーではなかったんだ。あの試合は彼がグラスコートで一番最後に敗れた試合だけれど、そうでなければ人々はあの勝利のことをほぼ忘れていただろうね」と語った。アンチッチにとって過去のことは過去のことであった。(c)AFP/Dave James