錦織選手のこれからのポイントを佐々野 健一氏の解説にて・・・ | MASAHARUオフィシャルブログ 「世界一弱いプロテニスプレーヤーのブログ」 powered by アメブロ

錦織選手のこれからのポイントを佐々野 健一氏の解説にて・・・

TTC 評議委員  佐々野 健一氏にご許可を頂き転載させていただきます。 

柏でお世話になりました佐々野裕美様のお兄様です。

10月13日 21:06の記事より・・・
  • ATP300ポイントの意味

    先日、ATPランキングトップ8に入ることの重要性を述べさせていただきました。ここではATP300ポイントの持つ意味について考えてみたいと思います。

    ATPツアーはグランドスラム4大会、上海マスターズのようなATP1000シリーズが9大会、ジャパンオープンのようなATP500シリーズが11大会、錦織選手が2008年に優勝したデルレイビーチ国際のようなATP250シリーズが40大会あります。過去1年の試合結果の中で獲得したポイントの上位19大会分がATPポイントとしてカウントされるのですが、グランドスラム4大会とATP1000シリーズ9大会は戦績のいかんに関わらず必ずランキングに反映されるしくみです。そのためトップ選手はグランドスラム4大会とATPシリーズ9大会の計13大会に加えて、ATP500シリーズとATP250シリーズのどの大会に出場するかを考える事になるわけです。

    私が着目している点はATP300ポイント以上をコンスタントに獲得できるようになるとトップ8が見えてくるということです。ATP300ポイントを獲得するにはグランドスラムでベスト8(360P)、ATP1000シリーズでベスト4(360P)、ATP500シリーズで決勝(300P)まで残らないと獲得できません。当たり前ですが大きな大会で上位進出する必要があるわけです。ATP250シリーズで優勝しても250Pしか獲得できないのです。

    トップ4は別格なので省きますが、ATPランキング5位~8位の選手がATP300ポイント以上を獲得している大会数は5位のフェレールで9大会、6位のツォンガが5大会、7位のベルディフが7大会、8位のデルポトロが7大会となっています。
    一方、15位の錦織選手を除く9位~16位の選手はというと平均で僅か2大会ほどしか300P以上を獲得できていないのです。ATPランキング9,10,11位の選手がいずれも3大会で300P以上獲得しているものの、上位8位までの選手との違いは明らかといえます。やはり1大会でATP300P以上獲得するのはトップ10周辺の選手でもかなり難しいということが分かります。逆にいえば、ATP300P以上獲得できる大会数を増やしていくことがトップ8への近道と言えるのです。

    そういった中で錦織選手の10月8日付ランキングを見ると実に4大会で300P以上を獲得しているのです。(全豪ベスト8で360P、上海マスターズベスト4で360P、ジャパンオープン優勝で500P、スイスインドア準優勝で300P)これだけ見ればトップ8に最も近い9~16位の選手と言えそうです。では、なぜ錦織選手は9位ではなく現在15位なのでしょうか。
    次回はこのことについてこれまた勝手ながら考えてみたいと思います。
10月14日

錦織選手のトップ8入りする日は近い!

錦織選手は1大会でATP300ポイント以上取得できている大会
数が4大会もあり、これはATPランキング上位8名に次いで9番
目であることを述べさせていただきました。では、なぜこれだけビ
ッグポイントを稼いでいるのにATPランキングが9位ではなく1
5位なのでしょうか。

錦織選手のATP2315ポイントを分析してみると、グランドス
ラム4大会で540P、ATP1000シリーズで660P、AT
P500シリーズで1025P(ジャパンオープン優勝の500P
含む)、ATP250シリーズで90Pとなっています。では、錦
織選手を除くATPランキング9位~16位の選手の平均値はどう
でしょう。これはグランドスラム大会で544P、ATP1000
シリーズで849P、ATP500シリーズで346P、ATP2
50シリーズで798Pとなっています。

大きな違いは錦織選手がATP500...


シリーズで多くのポイントを獲得できているのに対して、逆にAT
P250シリーズではあまりポイントを獲得できていないというこ
とです。ATP500シリーズというのはATPランキング5位~
8位の選手の平均でも763Pほどでしかなく、トップ選手も参加
することから実はポイント取得が簡単ではなことが分かります。逆
に9位~16位の選手はトップ選手の参加が少ないATP250シ
リーズでがっちりとポイントをゲットしているのです。ランキング
9位のティブサレビッチなどはATP500シリーズでのポイント
がゼロなのに対してATP250シリーズで何と1300Pも稼い
でいるのです。彼らは自分よりランキング下位の選手に確実に勝っ
てポイントを獲得することができているといえます。

そうです。錦織選手はATP250シリーズでのポイント獲得が少
ないために、実際のランキングが15位となっているのです。上位
選手に勝てる実力は十分あるので、来年はこのATP250シリー
ズでいかに下位選手に取りこぼすことなく確実にポイントを獲得で
きるかに注目したいと思っています。

もう1つの要因はケガです。錦織選手は今年5月にケガでツアーを
離脱しているのですが、実は5月というのはATP1000シリー
ズでローマ、マドリードの2試合、そして全仏オープンが開催され
ており、この大きな大会が多く開催される5月にツアーを離脱せざ
るをえなかったのはちょっと痛かったかもしれません。ATPポイ
ントもこの3大会はゼロとしてカウントされてしまっているのです


錦織選手は大きな大会で上位選手に勝つ実力は既に持っているので
、あとはランキング下位選手に取りこぼしなく、そして年間ツアー
をケガなく乗り越えられることができれば来年中にトップ8に入る
可能性も十分にあると思うのです。

年内もまだATP1000シリーズとATP500シリーズの試合
が残っています。
錦織選手頑張って!

物凄くわかりやすく解説してくださってます。
あの位置になるとトップ8がいかに重要なのか、改めて考えさせられました。

佐々野様 ありがとうございます。


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