内容(「BOOK」データベースより)
あなたは“その過去”を知っても友達でいられますか?埼玉の小さな町工場に就職した益田は、同日に入社した鈴木と出会う。無口で陰のある鈴木だったが、同い年の二人は次第に打ち解けてゆく。しかし、あるとき益田は、鈴木が十四年前、連続児童殺傷で日本中を震え上がらせた「黒蛇神事件」の犯人ではないかと疑惑を抱くようになり―。少年犯罪のその後を描いた、著者渾身の長編小説。
人は誰もが何らかの
過ちを背負って生きていると思う。
それが大きいものなら、
他人に心を開かない、
その過去を見られたら逃げる、
自分の存在を消してしまうなど。
様々な逃げ道がある。
逃げることが悪いとは言わないと思う。
ただ、過去と向き合い、
同じ過ちを犯さないことも大切だと思う。
現実問題、自分がこの物語の登場人物なら、
ある意味、逃げることを選択する。
思考や心の中では、
立ち向おうと思うが、実際は逃げてしまう。
そんなことを考えて読んでいると、
自分の心の弱さを痛感すると同時に
この作品の益田というジャーナリストとしての
信念、想いには頭が下がる。
この作品のすごく優しく愛に満ちた
登場人物の思いに心が押しつぶされそうで
涙が自然と流れてくる。
人は過去、未来ではなく今が大事。
過去を見て人を判断せず、
今、現在のその人を見て判断する。
自分自身を含めて・・・
過去というめがねを外して、
今と向き合う。過去は変えることはできないのだから。
せめて現在、一秒先を変える想いを
持って生きていきたい。
