お茶をしている人達にとって、11月は大切な季節。いわゆる「お正月」とも称される月。
どうして茶道では11月(旧暦10月)がお正月とされるのでしょうか?そして11月に何をしているのか、もし11月の茶会に呼ばれた時、特別な用意は必要なのか?をこの記事ではお伝え致します。




どうして11月がお正月?〜理由①抹茶口切り〜

11月は、お茶をする人たちにとって大切な2つのことをします。

まず1つ目が「口切り(くちきり)」。これは新しい抹茶の封を開けることを意味します。元々は夏に摘み取ったお茶の新芽を蒸して、乾燥させ、11月にすり潰して抹茶にすることが口切りの由来とされています。つまり新しいお茶を口にできるのが11月ってことなのです。
ちなみにですが、一般的な煎茶は「新茶」と呼ばれる時期が4月下旬から、6月頃までになります。
抹茶と煎茶は生育方法の違い、加工の違いから、新茶の季節が変わります。


11月に何をするの?〜理由②炉開き〜

2つ目が「炉開き(ろびらき)」。茶道では訪れる冬への支度を、この炉開きにて始めます。
炉とはお湯を沸かすための設備で、冬に使用するものは地面に埋め込まれたものを、5月から10月にかけて使う夏の炉は「風炉」といって、畳の上において湯を沸かすものになります。
炉は風炉より温かいため、より温かなお茶を出すことが出来ます。


11月の茶会は何か違うの?

このように、茶道では11月がお正月、おめでたい月と言われることから、11月の茶会は普段と何か違うところがあるのでしょうか?
重要なのは「炉開き」「口切り」を行う茶会に呼ばれた場合です。この場合は紋付き、訪問着、付下げといった落ち着いた着物を着ていく事がマナーとされています。


茶道で使えるお茶碗のご紹介をいたします。今回はぐにゃりと歪んだ形が特徴の「織部焼(おりべやき)」です。


織部焼の特徴

織部焼は、美濃焼きになります。ただ、整った形の器ではなく、歪んだ形のもの、扇子の形をしたもの、市松模様や幾何学模様が絵付けされたものが多くあります。また釉薬も酸化銅を用いた銅を着色したもの等多様な種類がありますが、黒い釉薬は茶碗、それ以外の赤などの釉薬は食器に使われている傾向があります。
織部焼は茶道のための茶碗、または食器などが有名ですが花器も生産されています。


織部焼の歴史

織部焼は16〜17世紀、千利休の弟子、古田織部により作られました。安土桃山時代に誕生し、窯は、芸術への理解が高い織田信長や、茶道文化を普及させた豊臣秀吉のもとで作られ管理されました。
織部焼は安土桃山時代、中国からもたらされた交趾焼(こうちやき)を元に作られたと言われています。

2025年の中秋の名月は、10月6日と例年より少し遅めでした。中秋の名月はどのようにして決まるのでしょうか?また「十五夜」とは違うのでしょうか?



中秋の名月と十五夜の違い

「十五夜」は毎月15日の夜を指す言葉ですが、中秋の名月は、特に旧暦の8月15日、現在の9月15日をさします。秋のこの時期、月が最も大きくまん丸に美しく見えることから、平安時代、中国の月をみる文化が広がり、お月見をする日となったそうです。

中秋の名月の日付はどうやって決まるのか?

さて、上記で「中秋の名月は9月15日」と記しましたが、今年は10月6日でした。何故日付が半年もズレたのでしょうか?
「9月15日が必ず満月とは限らないから」がその答えになるようです。元々の中秋の名月の意味合いであれば「9月15日は月が綺麗だから、月を見て楽しむ」という日になりますが、月の軌道は楕円であるため、必ずしも9月15日に綺麗な満月で現れるわけではなく、特に2025年がその良い例となりました。
そのため、今年は9月15日ではなく、9月15日から最も早く満月が観測出来る日を「中秋の名月」と言いました。