おは。こんこん。

11月になりましたね。ハロウィンはいつの間にか過ぎ去っていきました。もともとあまり興味は無いのですが、皆様はハロリました?ハロラーですか?機会があれば教えて下さい。

はろー。

杉江です。

さて。この日がやって参りました。いつからこの〝まとめ〟的な事をやり出したのか覚えてないのですが、ちょっと期待値高めですよね?笑
あれ、僕だけが感じてることかな??笑
期待ぜすにお付き合い下さいな(⁠^⁠^⁠)



それでは、いってみよう!!


『波のバッキャロー!!』 ~それでも生きていく、「うつくしま、ふくしま」の物語~ 

全10公演。
無事に終演致しました。

ご来場下さった皆様、本当にありがとうございました。

初日の時に聞いた力強い拍手と、千秋楽で見たスタンディング。お客様に届いたんだなと実感しました。受け取ってくれて、受け取る勇気を持ってくれて、ありがとうございます。

勇気。

そんな言葉が必要になるような今作。

そんな話の前にバッキャローの歴史を。 
11年目で10県目の今回。そのうち僕が関わらせて頂いたのは
長崎軍艦島編『月バカ』 
山形ワイン編『土バカ』
ロゼ公演『雫バカ』
この3作品。
47都道府県の物語を作るというのがバッキャローですがまだ10県目。まだまだ制覇には程遠いです。笑
ワンシチュエーションで心温まる人情喜劇。それが僕のもつバッキャローへのイメージです。

そんなイメージからちょっと変わった今作の福島県。
バッキャローとしてもチャレンジでした。

脚本の臣太朗さんも言っていましたが、目を背けてきた。この言葉が僕にも当てはまります。
2011年3月11日14時46分。東北地方太平洋沖地震という大地震が起こり、その後津波が発生し、原発事故が起こりました。この事実は殆どの方が知っていると思います。しかし、その当時の被災地で何が起こっていたのか、その後どうなったのか、そしてこの12年間で何が変わったのか。そこに目を向ける人は少ないと思います。僕もその1人でした。気には留めるけど、実際に行動はしない。もしかしたら、このバッキャローが無かったら、僕は現地に行くことも無かったのかもしれません。

福島県の原発に関するお芝居を作ると聞いた時は、ちょっと億劫にはなったのが正直な感想です。それでも、勇気をもって出演すると決めて、自分なりに向き合おうと思うようになりました。僕の知らない同じ日本の福島県を。

それは観に来られる方も同じだと思います。もちろん知りたくない、観たくないという方が居るのも当然だと思います。でも、観て知ろうとしてくれた勇気に、僕はありがとうございますとお伝えしたいです。先ずは知ることで、向き合い方も変わると思いますし。



さて。話の方向を変えましょう。



僕が演じたのは小高勇馬。現在カフェバー店員。



小高くんの物語は二人がバーにやってきて始まります。



リカさんとの運命的な出会い。


リカさんにあげた「帰忘郷」

と、小高くん出演シーンは、ギュッと纏っておりました。しかし、濃い~濃い~

今はお店で働いていますが、12年前は緊急消防援助隊として、被災地にて遺体捜索をしていた消防士でした。そこでの悲惨な状況と自分が何も出来ない不甲斐なさで、気持ちが参ってしまい、リカさんを呼ぶことになるのですが。

なかなか衝撃的なシーンでしたよね。僕も最初に聞いた時はビックリしました。こんな事実があったこと。そんな思いになるという事。でも、小高という人物を知っていくと、そうでしか自分を保つ事が出来なかったんだよね。毎日毎日亡くなった方の遺体の引き上げをする。想像しただけでも苦しくなります。

〝温かい〟人間の肌に触れたい。

それが本能なんだと思う。
その相手が、リカさんというご家族を亡くされた方。
そんな状況なのに明るく振る舞うリカさん。

辛いですよね。お互いの気持ちが辛いけど、お互いが辛いからこそ救い合うというか。なんか言葉で整理つけると難しいけど、本当にギリギリのところで踏ん張って生きてたんだと思う。

僕も抱きしめてもらって良いですか。

こんなに苦しい言葉。でも生きる為に出てきた言葉なんだと思う。それだけ苦しくて、でもリカさんなら自分の苦しさを受け止めてくれる。救われましたね。

役者目線でお話をするならば、相手役の林千浪さんに引っ張ってもらいました。ホントに力強い女優さん。彼女に転がされて居たんじゃないかと思うほど笑
だから、僕は何もせずに、その場に生きれました。
いやー、年下なのにすごいです!笑
だから帰忘郷を渡す時には、倍返しをしろ!って演出の臣太朗さんに。今度は小高が救う番だから、杉江頑張れ!ってね(⁠^⁠^⁠)

バー(現在)のシーンでは、ホテル(過去)でのシーンとの圧倒的変化は必要だな~と感じていました。ホテルのシーンがどん底なのであれば、バーは充実感。そんな事をイメージしながら演じました。


ねぇ!!!!
なんかすんごい、長くない!!?笑
そろそろ疲れてきた頃だよね。
すんまそ。なんだろう。
僕、この作品が大好きだったんだと思う。

もちろん実際に起こった事だし、目を背けたくなるのも分かるけど、めっちゃ愛があったな~って。色んな愛の形がありましたね。喧嘩するのも、目を背けるのも、涙するのも、愛があるからだよね。

という訳で杉江的ムネアツシーンランキング~!!急に笑

1位
「父&東和の日向さんが海を見ながら···」
前のシーンとはガラッと変わった関係と、そこからの未来の登場。稽古場で観てて毎回泣いてました。本番入ってからは袖から。

2位
「お姉ちゃんのお蕎麦食べに来て」
あのLINE見せるところは、観ててしんどくなる。
寿司屋じゃない店長が大好きだしお姉ちゃんも。このシーンも号泣案件。

3位
「姉妹喧嘩」
これはシンプルに二人の女優さんに圧倒されました。
めっちゃ胸が苦しくなるシーン。なんで、なんで、なんで!ってね。これは2回目観ると余計ですね。

4位
「お母さんの、会えると良いな。」
若者二人がミライに向かってお母さんにお話した最後に、未来の事を絶対に見つけます!!からの。
お母さんがそんな言葉聞いたらね。

5位
「天晴と未来」
天晴が弥栄に心情吐露したからこそ聞こえてきた未来の声。12年の思いが溢れる二人の関係に涙。

またまだ語りたいシーンある!誰か語ろうよ!!笑

あれ。僕お客さんみたいですね(⁠・⁠o⁠・⁠)
僕も出演してましたよ。台本読んだ時は自分が出るシーンが1番泣いた。だからすんごいプレッシャーだったなー。

という訳で、長くもなりましたし、そろそろ締めましょうね。

最初はとても怖かったです。舞台上に出る直前も。でも役者として、実際に起こった事をお客様にお伝え出来るというのは、とても素敵な事だなって思えるようになりました。僕たちだからこそ出来ると。役者冥利に尽きます。そこにはお客様が居ないと始まりません。

改めまして、ご観劇下さってありがとうございました。

次は4月です。
タイトルは
『渚のバッキャロー』
僕は「花」予想だったのですが外れちゃいました笑

どんな話になるのか。
きっと愛がいっぱい詰まった作品になると思います。
ご期待下さい!!

それではまた!!

☆まさ☆