バッキャローシリーズ第8弾(前編)
『土のバッキャロー!!』~山形の風土で育まれたワインと人の恋物語~

全9公演。

全ての公演が終わりました。最後まで舞台が出来ることが当たり前じゃない状況下の中、千秋楽を迎えられた事にほっとしています。






さて。今回の『土バカ』について。


演出家のしんたろうさんがテーマとして掲げたのは「変わる・変わらない」「覚悟」「自然」大きく分けると、この3つなのかなと。

バッキャローシリーズが今回で8弾目になるのだが、これだけメッセージ性の強い作品は今までに無いのかも。それは、コロナ禍で変わった世の中への、色んな思いをしている方々へのメッセージなんだと思う。


それを僕が演じる「河合照土」を中心に、山形の土地で、ワイン作りととともに、人々の心の揺れを描いたのが、今作の『土バカ』


「てると」


僕は等身大のような人物だなって思った。僕自身も地元の三重県で働いて、その生活に少し疑問を感じながら、東京というものに憧れがあったから。

てるとは、不満があった訳では無いし、親しい仲間と楽しくやっていたと思う。その中で恋人の「稲穂」がワイン修行へ。それによって心が動き出したのです。

四年間。

長いよね。良い奴だな。てると。


そして“今日”を迎えた時に、東京から出てきた「千夏」に出会う。てるとにしてみたら、自分の1歩前を行くような存在。自分の環境を変えて、新たな道を進もうとする千夏。

そんな中で四年振りに帰って来た稲穂。は、自分に自信をもって帰って来た。


てるとの激動の1日ですね笑


てるとを演じる上で今回大事にしたのは、その土地の人にどれだけ近づけるか。そして、自分が作る農作物への愛。

そして、てるとの“日常”を演じること。






それこそ、1番最初のシーン。岳(たけし)とのシーンは日常をとにかく意識した。役者としては、冒頭のシーンだから!と気合いが入っちゃうのですが、逆にお客様をこっちの世界へ(山形に)引き込んで、という演出家の言葉を意識しました。

そして風太との幼馴染トリオ。演じるのではなくそこに存在する。を強く意識しました。まぁ、これを意識してる内はヒヨッコなのかね笑


と感じたのは、耕栄役のじっちゃんさんと絡みがあったから。もう素敵すぎて、一緒にお芝居してて、めちゃくちゃ楽しかった!なんだこの説得力は!ってね笑





もう、夫婦最高すぎるだろ!って稽古見てて何回も思うてた(>_<)


なんか話逸れたかね?





稲穂と。

てるとにとっては1番大事な人。だから、自分なりの答えを見つけようした。好きだからこその劣等感というのかね。男としてみたいな感覚なのかも。稲穂を好きになって、稲穂がいるから心が揺れていたんだよね。そんな稲穂は強いって思うよね。





千夏と。

ただの観光客から、自分と同じ匂いを感じて、心を許せるような気持ちになり、話を聞いて行くうちにすごいなって。自分で変わろうとしたのだから。背中を押してくれてありがとう!だね。


てるとにとって、とても長い1日。そして、人生の中でも重要な1日になったと思う。その1日の続きも含めて(;_;)
どうなるのかは後編で。



長々と話しましたが、主演として立たせて頂いた舞台。お客様に観ていただくまで、ずっとずっと不安でした。幕が開いて、良かったという声を聞いて、初めて心がほっとしました。

あ、もちろん。舞台はラーメンみたいなモノで、好みじゃない方もいると思うし、でもそういった意見も嬉しいんです。観に来て下さったからこそ言える言葉でもあるし。ちょっと理想的な田舎像なのかもしれないし。でも、そんな温かさって素敵だな〜って。僕は思うんです。だから、バッキャローが大好きなんだろうな。


ほんで、来年の春。ですよ。

『雫』

どんな雫になるのかな。
涙なのか。
雨なのか。
ワインの?

そして、河合照土はどうなるのか。
オガタワイナリーは?

7弾の山梨編『丘のバッキャロー』と合同で。

僕自身も楽しみですし、待ってくださるお客様にも楽しみに待っていて欲しいな(^-^)


どんなバッキャローになるのか!!
乞うご期待!!


改めまして、全9公演。ありがとうございました。

☆まさ☆