突然ですが美人はお好きですか~?
美人の考え方って色々ありますけどね~。
 
今回は、美人と言っても江戸の美人。
先日、熱海のMOA美術館へ行きまして、そこで江戸の美人画をたっぷり鑑賞したのです。
 
前回の記事↓
江戸の美人、顔だけで見れば、現代で言うところの美人顔とは異なるとは思いますけれど、仕草や所作を見ると現代よりも艶かしく色気がある気がいたします。くねり度が違う気がします。(くねり度…?)
女性らしい丸みのある体躯、色が白くきめが細かいのも美人の特徴なのでしょう。個人的にはやせ過ぎている女性よりも、適度な肉付き、柔らかみを感じそうな姿態、しなやかな曲線美が理想です。エロ味要。
現代画でいえば、池永康成さんが描く女性の体躯が好きですー💗
 
 
美術館内は広々していました~。
 
 
では、江戸美人をたっぷり盛り盛りでどーぞ音符
特に衣装の柄に注目してしまいます。綺麗な花々があしらわれていたりして素敵でした。

(専門的なことはよく分かりませんのであしからず~💦)


中央の遊女の着物の袖には源氏名があしらわれているようです。
右のように髪を結う姿は女らしさを感じるのでしょうか。こういう所作の美人画がいくつかありました。でも、腕を上げたら普通は着物の袖が下がらない? 袖から見える白い腕を見せてほしい気もする~。
 
 
左の美人は桜の下で玉の輿を夢見ている姿だとか。顔を隠しているのは妄想によってにやけた顔を見られないようにかな?(違)
中央の美人、帯に描かれる魚がリアルでした。
右は「寒山拾得」に見立てています。
 
 
重文。
左から清少納言、紫式部、小野小町に見立てているそうです。
 
ここで小野小町の有名な歌でも…
”花の色は うつりにけりな いたづらに 我が身世にふる ながめせしまに”
あちきも・・涙・・・
 
 
左、なにこれ、三角関係??
中央、こどもに金魚をすくってあげたのかな。夕涼みかしら。
左の美人は舟を漕いでいるようだけれど、実は舟ではなく手紙に乗って漕いでいるのです。この手紙にどんな意味が…?
 
 
重文。
これらが一番良かった。江戸の女性の風俗が月ごとに描かれています。
左から三番目の絵は、女性が本を読んでいるんだけれど、蛍の光を明かりにして本を読んでいるのです。読みづらそうだけど風流です。真ん中の女性が持っているのが蛍が入った籠。気になったのは、手前に蚊取り線香のような虫よけ鉢があるんだけれど、蛍は大丈夫なのかな?
 
 
重文続き。
左の絵、着物を繕っているみたい。左の女性が針と糸を持ってますね。単に針に糸を通す姿なのになんだか手つきがエロめかしい。
 
 
左二つ重文。
左から二番目の絵、女性が女性を持ち上げていて、持ち上げられている女性は柊の葉を持って玄関に飾るところ。右下にはイワシの頭が置いてあります。
そういえば昔の実家では、節分の日にイワシの頭を玄関に飾っていたのを覚えている~!
左から三番目の絵は、葛飾北斎の作品で花魁と芸者が描かれています。
右の女性のバック姿、このくらい丸みを帯びてても健康そうだしきめ細やかそう。くびれはもっと欲しいけどね~。
 
 
まとめたので絵が小さいけれど、一つ一つに物語があっておもしろかったです。
江戸の風俗がたくさん見られました。
 
 
このように、都市であった江戸では、経済が活発になった背景で文化が開化されました。浮世絵も発展し、今回はそのなかの美人画をたくさん鑑賞できました。
 
現代のように便利ではないから、家事のひとつひとつに時間がかかるけれど、そういうの女性の姿を描いていて、なにげない生活の一部が美人の姿態として描かれていたようにも感じます。
もちろん遊女もそうです。遊女にはとりわけ心ひかれるのです。
また、電子機器がない時代の楽しみとして、美しい花々を愛でたり綺麗な月を眺めたりすることを楽しみとしますが、そういう自然を美しいと思える心は持ち続けていきたいものです。
 
今から約200年以上前の美人の姿がこのような姿態、容貌であれば、今から200年後の美人はどのように描かれるんだろうと想像しながら、ひとり静かにカフェオレをいただきました。
満開だった桜を見ながら…桜
 

 
”もろともに あはれと思へ 山桜 花より他に 知る人もなし”
前大僧正行尊の歌