ウォン・カーウァイ監督の『花様年華』を観た!

 

 

なんかこのジャケット写真を見ると、谷崎文学を彷彿とするような脚フェチのおじさんぽいけど、そんな話じゃないよ。

…あ、今思えば、脚……あったかも…? in the mood for 足👣! 

 



この映画を観るのは実は二度目で、一度目に見たとき、話がハッキリと分からなくて退屈してしまった。

ただただ、古き香港(1960年代)の姿や美しいチャイナドレスを着こなすマギー・チャンを観ただけっていう印象だった。内容もおとな~って印象だけで、よく覚えていなかった。

 

しかし、今回再鑑賞してみたところ、話が分かってしまった!!

…え? 分かるのが普通?? 

いやいや、でもこれ、見る人によって感じ方も変わる気がするのだよ。暗喩めいた部分、いまだによく分からない部分もあるし。

(最後、アンコールワットの壁穴から草が生えたのは何の意味があったのかな?単に時の経過?)

 

 

 

あらすじをコピペするとこんな感じ。

1962年、香港。新聞編集者の男性チャウと商社で秘書として働く女性チャンは、同じ日に同じアパートに引っ越してきて隣人になる。やがて2人は互いのパートナーが不倫関係にあることに気づき、時間を共有するように。戸惑いながらも、強く惹かれ合っていくチャウとチャンだったが……。

 

チャン㊛とチャウ㊚

喫茶店にこんな色気あるカップルがいたらジッと見ちゃうわね…。👀ジーッ

 

 

 

この映画は会話が少ないので、そのムードを読んでいく感じで(小物も見逃せない!)、しかもこの感じ、これはある程度経験して大人になってからじゃないと分からない気もするけど、、どうなんすかね…!?

 

 

男と女は決して感情をドバッとぶつけはしない。言葉を抑えてクールに装う…。でも、女はさりげない態度で示す。受け身に徹しながらも気づいてと隙を出す。しかし男の態度はどこか足りない。もう少しグッと引っぱってくれれば…。

 

女は顔を伏せ近づく機会を男に与えるが

男には勇気がなく女は去る

 

 

女は好きな男にほんの一瞬だけすれ違うかもしれないから、その一瞬のためにおしゃれをする。

衛生的とは言えない屋台に行ってスープを持ち帰るだけなのに、相当場違いのキメキメスタイルで行く。

好きな人にはいつだってキレイって思って欲しい女心…。健気(=あざとい)。

 

一瞬の男女のすれ違いを妙にエロティックに描いていてよかった。

 

 

 

なんといっても目をひくのは、チャン夫人(マギー・チャン)が着こなす美しいチャイナドレスの数々。何種類あったかな。

 

夜会巻きに大ぶりのイヤリング。夜のお仕事みたい。

 

いやいや、社長秘書デス!

 

タイトなチャイナドレス、完璧なメイク(アイラインがピュッと)、ヘアスタイルは常に夜会巻き、素足にヒール(足裏固くならない?)。いつ何が起こっても問題なし!ってくらいスキがない格好はとても綺麗だけれど、ちょっと息苦しくなってきちゃった。襟が高くて固そうだったので苦しくなってきて腹筋にも力入っちゃって。笑。

だって、このスタイルは姿勢は常に気を遣わなかきゃいけないし、お腹も常に引っ込めてなきゃいけないし、足も疲れちゃう。

こういうのを頑張ってた時もあったけど…(遠い目)、思いっきり食べられない~。

 

タバコもいちいち絵になる夫人。色気万歳。

 

 

 

結局は不倫された者同士が惹かれ合っていくという話だけれど、単に安っぽいメロドラマとは違うのは、映像の美しさもあるけれど、小説のように行間を読むという難しさがあるからかもしれない。今回、その行間に男と女の違いというのを見た気がする!👀キラーンキラキラ

 

 

やっぱり男って未練で成り立つ生物なのかしら。

このサンダルが消えた時のチャウのあの慌てぶりが……すべてを物語ってた気がする。
 

 

過去は見えるだけで触れることはできず

見えるものは幻のように全てぼんやりと…