胸に水ぶくれが一つ
なんとなく痒い
なんとなく微熱
当時
同棲していた彼
(付き合ってまだ1年くらいだったか)が
「これ水疱瘡かもよ すぐ病院に行こう!」
その日は日曜日で救急外来にかかった
医師「水疱瘡にかかったことは?」
私「ないです」
医師「水疱瘡で間違いないでしょう」
診察終了
“大人になってからの水疱瘡は大変”
ということは知ってはいたけど
あまりにその時の医師が淡々としていたので
まぁそれなりに乗り越えられるのかな?
とそのまま帰宅
みるみるみるみる水泡は増え
あっという間に全身に広がった
“全身” ぜ ん し ん
頭の頭皮はもちろん
爪の中
口の中
会陰部の中から
肛門までも
むしろ
水泡がない部分はない!!
と言えた
彼からは
【決して鏡は見ないように!!】
と繰り返し忠告された
その彼の職場は
私と同じ病棟を担当していた
私と彼の仲が良いことは職場でも知られていたから
婦長さんが彼から状態を聞いたようで
電話をかけてきた
婦長「先生が入院させるように言っている
救急を呼んで 入院しなさい」
私「入院は絶対にしません
こんなの 誰にも見せられません
こんなひどい状態 他に見たことないです」
先生「最悪 脳炎とかになったら
亡くなることだってありえるよ」
私「こんな姿をさらすくらいなら
死んだ方がいいです」
ということで
自分で自宅療養に決める
もしかしたら死ぬかも!!
なんてことは私が一番 “今” 体感していた
熱だって 40度以上がずっと
水泡って うずきながら増殖が止まらない
まるで小さなゾンビがウヨウヨ這っている感じ
みんなが心配するのもわかる
でも
これで入院したら
私は一生その人たちの中で
その最悪なボツボツだらけの姿にしか残らない
それがどうしても嫌なくらい
本当にすごい容姿
さらに独特な痛痒さ
トイレで拭く時もボツボツに触れ
痛みを伴う
受診もしたくない 誰とも会えない私に
彼が病棟の先生にお願いして
特別に 症状だけで診察して
薬を処方
その軟膏を全身に塗ってくれたのは 彼
毎日毎日 毎日毎日…
お風呂も入れない汚い 醜い 私の
本当に 全身に…
数日 そんな状態が続き
身も心も仮死状態
彼は
私の両親に連絡するよう言ってきたけれど
“水疱瘡にかからせてあげられなかったこと
(私を幼い頃 水疱瘡にかかったお家に
わざと連れてって
うつしてもらおうと試みたけど
全然うつらなかったエピソードを聞かされてた)
予防注射も打たせてなかったこと”
に
母は自分を責めるだけ…
両親に話したところで何も変わらない
と
話すことも 私は拒否した
つづく…