【大家MASA】大家MASA選書No.131「国家とエネルギー戦争」 | 大家MASAの世界まるごと不動産投資

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渡部昇一先生の「国家とエネルギー戦争」をご紹介します。


国家とエネルギーと戦争(祥伝社新書)/祥伝社
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前回、「出光佐三 反骨の言魂」では人間味ある出光佐三に触れました。

日本の近代史は石油とともに歩んでおり、

その資源、エネルギー問題が数々の火種を作ってきたのです。


日露戦争の際は、エネルギーの主役は石炭でした。

しかし、第1次世界大戦は、鉄で作られた兵器が石油で動く国家対国家の初めての総力戦であり、

列強各国は「石油の一滴は血の一滴」と認識。

第二次世界大戦時にはABCD包囲網で石油の確保が困難になり、

日本の対米英開戦の要因となりました。


歴史に“もし”は無いと思いますが、真珠湾攻撃の致命的ミスがなけれれば、

日本はアメリカに対して勝利、あるいは停戦まで持ち込む事が出来た可能性があると

知ると多くの民間人を含む犠牲者を出さずに済んだかもしれないと思うと複雑な思いになります。

(誤解なきよう、私はあくまで反戦の立場です)


この致命的ミスとは、真珠湾の石油タンクへの攻撃を徹底的に行わなかった事です。

ミニッツ提督の回顧録でも触れていますが、石油タンクへの攻撃を徹底していれば、

アメリカの太平洋艦隊は少なくとも半年は動けなかったのです。


ハーマン・ウオークも指摘していますが、欧州へ援軍を送っているアメリカの西海岸が手薄になり、

制海権を握った日本は遠くから艦砲射撃でカリフォルニアの戦艦製造地帯を攻撃して

アメリカはしばらく動けなくなる。


一方で英インド洋艦隊をせん滅しアフリカ戦線でスエズ運河を抑えた独ロンメルと合流。


そこで中東の石油を確保し、アメリカから講和に持ち込ませる、というシナリオです。


山本五十六はこのシナリオが頭の中になったのかもしれないが、

残念ながら部下の南雲中将は石油タンクへの攻撃をせずに帰還してしまった。


これで戦争による被害を最小限に抑えるチャンスを失い、消耗戦に突入してしましました。


その後、戦後は中近東で多くの石油が提供され、日本全国の湾岸地域を工業地帯とし、


高度成長時代を下支えをし、世界の民生品のほとんどが日本製か日本パテントとなりました。


時は過ぎ、民主党政権の愚策により311以降の原発停止による無駄金が一日あたり100億円です。


最近は貿易赤字に転落しています。そこで筆者はエネルギーは輸入するのは愚行と指摘。


発生させるコスト、事故による死者数、安全面などを含めて他のエネルギー手段より原発が

もっとも優れており、原発に対する、放射能に対する誤解を科学的に立証し、

マスコミに扇動されること無く、国民がきちんと理解するべきです。


20世紀の石油に相当するのが21世紀の原発であり、技術の未熟な国の粗悪な原発技術の拡散を

抑えてトップ技術を持つ日本が安全技術を輸出する事で世界のエネルギー問題に貢献できると、

筆者は原発だけが頼りになるエネルギー源であると締めくくっており、

直近の東北復興は重要ですが、不幸を繰り返さないためにも、歴史から学び場当たり的ではない、

エネルギー政策のグランドデザインの引き直しが必要だと痛感しました。






◆香港の庶民の店に入りました。これで70HKD$くらいですので、950円くらいです。




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