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『通貨「円」の謎』をご紹介します。
- 通貨「円」の謎 (文春新書 923)/文藝春秋
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タイトルから想像できませんが、本書はアベノミクスを主題としたものです。
1992年のバブル経済の崩壊、1995年の阪神淡路大震災、2011年の東日本大震災の
ような金融危機や大きな自然災害の後に円は安くなるのではなく高くなっています。
なぜこのような経済原則から逆の動きとなるかは、第1章の「危機で円高になるのは
なぜか」で解明しています。
しかしながら、バブル崩壊後の日本においては、誤った価格シグナルがマーケットに
出されている事により経済が混乱しているという事実は、正常化しなければならない
と思います。。
第2章の「アベノミクス成功の条件」では、アベノミクス成功の要は、
世界経済の動向にかかっているのであって、小泉政権時の“グリーンスパン バブル”による
資産効果を通じたアメリカ消費の伸びと、小泉・ブッシュによる良好な日米関係に基づいた
為替介入によって達成された小泉政権下での「いざなぎ越え」と類似しているという
見解が提示されます。
第3章の「通貨安とV字型回復」では、韓国やスカンジナビア諸国が1990年代の危機を
克服した過程について、日本も単純にそれらの国を模倣しろというのではなく、
それら小国の輸出主導型の回復過程を人為的に再現することが提言されています。
第4章「実質金利の低下こそ重要な鍵」ではタイトルでインフレ目標の2%が
実現できたとしても名目金利が低いままではNGで、金利引き上げのタイミングに
ついて、日銀には困難なかじ取りが求められるとまとめています。
先日、ご紹介した「やっぱりドルは強い」と比較して迷走する(?)日本円についての
理解が深まる事と思います。
■トナリのつけ麺を食べました。ショウガがきいててグッドです!
s2.
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