鶏を飼う | マサーヤンのブログ

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今回のコロナ騒動が、自分達夫婦が理想とする暮らしを実現させるためのスイッチになったと以前から書いてますが、その理想とする暮らしの中の一つに鶏を飼って卵を自給するというものがありました。これは前々からの夢でいつか鶏を飼いたいと想いながらも忙しさを理由に先延ばしにしていたことで、これも実際に今回やってみようとついに舵をきりました。

でも、どうやって飼えばいいのかまったく知識がなく、ネットで調べても詳しい情報に出会えず、まずは本を買って勉強してみることに。

飼うのならやはり平飼いの自然養鶏でやりたいのでネットで調べて良さそうな本をゲットしました。今回買ったのは、農文協から出ている、中島正さんという方が書かれた「自然卵養鶏法」という本。買ってから知ったんですが、この本、自然養鶏家の間ではバイブルと呼ばれている本で、30年前に初版の古い本ですが、その内容はなるほど、正に今のこの世の中に必要とされるような内容が書かれてありました。



養鶏のやり方は全体の内容の三分のニ程度、その他はこの著者の思想的な内容が多く書かれてあり、この方の考えや思想が安藤昌益や自然農の福岡正信さんにも通ずるような考えで、自分的にも前々から考えていたこととほぼ同じ考え方で、末永く手元に置いておきたいと思う本でした。

その内容を簡単に少し説明するため、本の中から内容を少し抜粋します↓

自然卵とは、「自然の恵みを充分鶏に与え、薬剤不要の健全な母鶏から生まれる卵」をいう。「薬を与えず、自然を与えよ!」これがわれわれの合言葉であった。「自然の恵み」とは、具体的にいえば空気、日光、水、大地、緑草である。

かつては「石油と輸入穀物」は、企業養鶏の躍進を可能ならしめた最大の功労者であったのだが、今やそれは両刃の剣と化した。このとき自然循環型農業の一環として小羽数平飼い自給養鶏を採り入れるならば、いかなる事態に直面しようとも、大自然の続く限りそれは悠久の自立が可能である。

農業が、行政な商工業や消費者に振り回されることから脱出して、農業の自主性を確立するためには、「自然循環型」の自給農業を営まねばならない。そしてそのために最も必要なものは、畜産を農業の一環に組み入れることである。畜糞を田畑や草地に還元することによって作物や雑草を育て、そしてそれを、あるいはその残滓を家畜のエサに与えるーこの循環を続けるかぎり、行政や商工業のお世話にならなくとも、農業は自立できるのである。

農家人口はもっと(はるかに)ふやさねばならない。そして第三次産業人口は思いきって減らさねばならない。そのための失業者は必須産業へ(エネルギーを節約し再生産のできる原料を用いた手づくり産業へ)、農村出身者日すべて帰農、手で草を取り、家畜を飼い(小羽数平飼い養鶏)その畜糞を田畑へ施し、手間をかけて、努力を払って、清浄な農産物をみんなでつくるのである。

「中東紛争」と「異常気象」は、石油と穀物の輸入がつねに安泰ではあり得ないことを示唆した。もちろん政府のいうように、備蓄もあることだから「冷静に対処しなければならない」のであるが、しかし冷静に対処すはということは、「平気で浪費を続ける」ということではないはずである。中東紛争と異常気象は、急にいま危機がやってきたということではなくても、少なくともそれは将来への警鐘としてうけとめねばなるまい。いつなんどきこれに類したことが起こり得ぬかもわからないという戒め、他国の資源に寄りかかっていることかを、イザ鎌倉というときどんなに危険であるかを、われわれはこの際肝に銘じておく必要がある。