さて、発売から既に17年が経過するマルイ固定スライドMk.23ピストル。
超今さらのレビューいくぜ。
まずはそのでかいグリップ。
セレーションはざっくざくで、素手で握ると痛いくらいの立体感。
エアコキのP228やSPAS12を手にした時の「さらさら感」は全く感じない。
「ざらざら感」を通り越して「ぎざぎざ感」である。
実物はきっとすごいんだろうな、という感覚とともに、安価でよくここまで
エッジを立てたな、という感想。よきかな、よきかな。
左側面には右手親指で操作するスイッチが4つ。
グリップ後端のサムセフティ、前方のスライドストップレバー、トリガーガード付け根のマグキャッチ。
グリップ中ほどのレバーは実物ならばデコッキングレバーとなるが、
これはモールド再現によるダミーである。
まあコスト優先するならここは削られてもしょーがないな。
機構や操作感覚は面白そうだから、再現されている分にはそれに越したことはないんだが
そこはマルイの設計屋さんが優先順位をちゃんと見極めてくだすったということかのう。
この銃、固定スライドということなのでスライドストップがセフティの機能になっていて
上でオン、下でオフとなる。
じゃあ実物でいうとこのセフティレバーはなんぞ？となる訳だが
こっちはハンマーコック時のみ動作可能なセフティ。
二重の安全構造となっているのじゃ。
で、HK独特のアンビマグキャッチ。
実はわたくし、このタイプのマグキャッチは初めてではない。
その昔、MGCのガスブロのP7M13を所有していた時に経験済。
（既に手放してしまいましたが、面白い銃でした）
P7の時はレバーが小さくグリップしたままでは指が届かなかったので、
ちょっち握りなおして操作する感じが不満だった記憶。
握り直さなきゃならんなら、アンビの意味が薄れている気がしましてな。。。
だがこのMk.23ならばレバーの横方向への張り出しも大きい為
容易に操作できましょう。
・・・わたくしもそう思っていました。
だがそうは問屋が卸さねえ！！
P7と同じく握りなおさないと届かねえよ！！
しかも握り方が悪いと中指を挟む特典付きだぜ。
どーも最近の銃はおれに優しくないぜ。。。
トリガーフィールは激重な上に、引き切りがちょっとぐにゃっとくる。。。
でも面白いと思ったのは、DAでトリガー絞ると引き切り直前に
ハンマーのフルコックノッチがシアにかかる！Cz75のようだっ。
これ結構気になる機構だったのよ。
引き切りのタイミングがわかりやすい上に、ハンマーダウン状態から
構えたままハンマーコック出来てしまう。ステキ！抱いて！
だがその結果なのか、トリガーフィールは前述のようにちょっと「気持ち悪い」。
DAが重いのは仕方ないんだが、SAでも僅かにハンマーを起こすプロセスがあってからの
レットオフとなっているのだ。
流石にDAオンリーの固定スライドとガスブロを比べちゃいかんのだけど
タナカP226やマルイM9の「シアの上をハンマーノッチが滑る感触」には程遠い。
フロント・リアサイトは一般的なオープンサイトなんだがちょっち大き目で位置も高い。
恐らく、瞬間的に照準をつけやすくする事の他にもうひとつ理由が。
太いサプレッサーをつけると、照準線にかぶるのね。
それを避けるために、サプレッサーは細く・サイトは高くするということになる。
思えばサプレッサーなんて、ツヅミ弾ストライカー式のワルサーP38以来だぜ。。。
そういやこのサプレッサーの性能ってどうなんだ？
アルミ製と思しきシェルの中には一応の消音マテリアルが。
Youtubeなんかで見てても音質の変化はあるものの、イマイチ効果が分かりにくい。
（一般的なマイクって、自動的に音量を絞ったりしちゃうもんね）
カラ撃ちで比較するもあまり効果は確認できず、タマを込めて実射で比べてみよう。
その結果。
・サプなし：「ぺんっ！ぺんっ！」とカラ撃ちの時にはなかった甲高い音が。
・サプあり：「ぼすっ。ぼすっ。」と高音域が抑制。
なるほど、なるほど。確かに効果はあるのう。
グルーピングの方も7ｍくらいなら3～4㎝くらいにまとまってくれるし
集合住宅の自室お座敷でだらだらと撃って遊ぶにはまさに打って付けだ。
残念なのは、LAM。
取ったり付けたりできるのはとっても楽しいんですが、いかんせん性能がイマドキではない。
レーザーサイトはもちろん内蔵されていないし、ライトも当然LEDではなく「電球」。暗い。。。
でもいいんだっ。このお値段でなかなかここまで楽しめる銃ってない。
性能もそこそこいいし、オマケがたくさんついてくる、大変すばらしい銃です。