「東京から大阪まで、480kmを五時間で走る新幹線の速さは時速何kmでしょう。」
こんな問題はみんなといたことがありますね。
答えは簡単で、みはじ、って円を書けば小学生でもわかります。
480÷5=96
時速96km
または
96km/h
書き方の違いだけですが。
さて、この問題はといたことがあるかもしれませんが、新幹線に乗ったことはありますか?ない人は電車でも車でも自転車でも、自分が乗った時のことをよーーーく思い出してください。動き出した瞬間は96km/hではなかったはずです。
少しづつ速くなる(加速する)のは当たり前ですね。
では今出てきた96というのは何を意味する数字なのでしょうか。ゆっくり動き出していたのに、速さは96km/hです!と言い切って良いのでしょうか。
答えは、ダメです。
平均的に見れば、だいたい96km/hでした!
ということしか言えないはずですね。
なのでこれを平均速度とかって言います。でもこれを気にして走ってはいません。お周りに捕まるのも、後続車に急かされるのも、リニアモーターカーの速さに驚くのも、ある瞬間の速さに関してのことですね。これを平均速度と対比して、瞬間速度って言います。これについて少し考察して見ましょう。
あ、今の話をそのまま受け入れてしまった人。ダメです。
今の話では何か問題があるはずですよ!何が問題なのか考えてみてください。
1.速さの決め方
さて、瞬間の速さという考え方には何か問題がないか?という話でした。その問題を探るために、今まで知っていた速さである、平均速度の考え方を復習しましょう。
このページの頭で言いましたが、小学生でも速さの公式は知っていて、
速さ=道のり÷時間
しかしここで改めて気をつけなくてはいけないのが、この公式で求めた速さは、スタートからゴールまでの平均的な速さであるということです。
つまり、速さというのはスタートとゴールという二つの点があって始めて成立する概念ということです。
道のりとは、ある点から別のある点までの距離
時間とは、ある点での時刻と別のある点での時刻の差
そして、
速さとは、ある点から別のある点までの速さ
ということになります。
そしてこの速さというのは、
一秒で何メートル進む?
一時間で何キロ進む?
ということです。このとき、秒とか時間とかは人間が切ってに割り振ったもので、別になんでもいいわけです。しかし少なくとも私とあなた、もしくはこの議論を共有する第三者の間では、共通の認識でなくてはいけません。このように、単位を具体的に決めずに、基本となる1で有る!と言いたい時に、単位時間という言葉を使います。
また、何か値が変化した時、その変化のことを変位と言います。距離とは、位置の変位のことだ!ということができます。
ここで速さをきちんと定義します。
速さとは、単位時間あたりの位置の変位である。
この意味わかりますか?
わかるまで読み返して見てください。
2.速さの求め方
では、速さはどう求めれば良いでしょうか。公式に入れるだけならすぐ出来ますが、ここでは公式を使わずに先ほどの定義から計算方法を考えてみましょう。予想としては、小学校で習ったものと同じになるはずですね。
まずは位置の変位について考えます。
変位とは、変化した大きさという意味だったので、差を取ればいいはずです。なぜ差を取るかは、例を見て考えましょう。
例
家から直線上に500mの場所にコンビニがあり、1200mのところに図書館があります。
ではコンビニから図書館までの距離は?
答
1200-500=700
700m
できますよね?
今ここで家とはどんな存在だったでしょうか。家は全ての場所を表す基準点として考えました。このような基準を数学では原点と言っています。
また、500や1200などの原点からの距離を座標と呼びます。
そして二点間の距離、変位は、座標の差でもとまります。これで変位を求めることができました。
次に単位時間という意味を考えましょう。
簡単にするため秒単位で考えますが、単位は何を使っても同じであることに注意してください。
例
100m走を十秒で走ったら、一秒ではどの位走ったことになりますか?
答
100/10=10
10m
スラッシュは割る、の記号です!
単位時間あたりの、を求めたければかかった時間で割ってあげればいいんですね。
ストップウォッチで測れば、時間は常にゼロから計ることになります。しかし普通の時計ではかろうと思うと、初めの時刻と終わりの時刻の差を取らなくてはいけません。
つまり、時間も変位を考えなくてはならないということです。
まとめ!!!
今までの結果をまとめると!!
v=(x2-x1)/(t2-t1)
とかけます。
話が飛びすぎましたかね、
ある時刻t1に位置x1にいたものが、時間が経過して、ある時刻t2に位置x1に移動した。
その時の平均速度vは上式です。
わかりやすくするために、位置と時間の変位をそれぞれΔxΔtとすれば、
v=Δx/Δt
となります。
よく考えれば初めの式と全く同じことです。変位をΔを使って表すことがかなり多くなると思うので慣れてください。
これはデルタと読むギリシャ文字です。また、変位をΔで書いた時、ニュアンス的にはあんまり大きくないイメージです。
東京大阪の話ではなく、数センチの方がイメージに近いです。
3.瞬間
最後になりますが簡単に瞬間とはどういう意味か考察しましょう。瞬間とか、一瞬とか、そのような言葉の表す時間はどのくらいの長さなのでしょうか。ゼロではないはずですよね?ゼロではないけどものすごく短い時間です。
それ以上表しようがありません。
時間の変位が限りなくゼロに近い。とでも言えるでしょう。しかしそれは今まで知っている数字では表せません。
0.00000…1
とゼロを100個並べても、まだ小さくすることができます。
なので、そのような書き方を諦めて、ある数がaが、0に限りなく近づくことを
a→0
と書いてしますことにしましょう。このような状況を、極限と言います。
この考え方を使えば、瞬間の速度とは
Δt→0の極限での速度
と考えることができます。実はこれが微分の考え方につながるんですが、それはまた今度。