冬木々のかげ 磯石万里
おひさまは手稲の峰にやどりゐて雪野に長き冬木のかげ
幼児なら「ごめんね」「いいよ」で仲直り国と国では始末が悪い
防衛費倍にするため税金を上げるのだとか言つちやつてるわ
九条で平和は守れないとしてもミサイル買ふのも違ふと思ふ
志願して前線へ行く少女兵のトランクいつぱいのチョコレート菓子
春の夢 一井美香
葉の落ちてあばらとなれる木木の枝に春の夢詰め冬芽の眠る
雪降ればツルアジサイのあまた落つあたかも森のきまりのやうに
この冬の若きミズキの枝の先は紅く色づき 春に備ふる
早き春も油断はならじ雪のみか黄砂降る降る穀雨の街に
散る花の淡き桃色踏みてゆくすべてことわりただにことわり


















