63歳でリタイアをした後、しばらくして新聞の定期購読を止めている。
が、現役時代には日本経済新聞なども購読していた。
久々にその新聞の記事をネットで見て驚いた。
中ロ会談を報じる記事のその見出しは「中国・ロシア結託」とある。
結託っていったい何なのだろうか?
手元の三省堂の漢和辞典・第三版によると結託とは、
㊀心を合わせて助け合う㊁ぐるになる。悪事について組み合う
とある。
決して良いイメージでは使われていない。
最初から中国とロシアの会合とは悪だくみだと決めつけているかのよう。
そしてその負のイメージを読者に与えている。
社説や論説で自説を述べるのであればまだしも、会談の何内容を何ひとつ報じることなく結託=悪だくみだと決めつける見出しってマスコミのありようとしてはいかがなものだろうか。
またその記事の本文は、
現秩序を守ろうとする西側陣営(米国と米同盟国)、それを崩そうとする中ロの枢軸ー。
とも記載されている。
これもまた、何の説明もなく最初から、
西側陣営(米国と米国同盟)=現秩序を守る絶対善
中ロの枢軸=それを崩そうとする絶対悪
という前提に立っての表現。
そこには西側陣営が守ろうとしている現秩序とは、いったいどのようなものなのかというその中身には触れられていない。
まずは事実をそのまま報じるというマスコミとしての最低限のモラルすらぼくには感じられなかった。
中ロ会談を非難するのであれば、具体的にどのような点に問題があるのかを示すことこそが本来のマスコミのありかただとぼくには思えるのだが。
もっともネット記事の無料の部分だけしか見ていないのでそのあとの記事の内容までを伺い知ることは出来ない。
が、ここまでの記事を眼にした読者に中露はとんでもない悪の国だとの印象を与えることに役立ってはいないか。
悪意に満ちた印象操作だとしかぼくには思えない。
で、続く見出しは「怒るバイデン政権」となっている。
はて?バイデン大統領は何に対して起こっているのだろうか?
あくまでもぼくの推測に過ぎないのだが、現秩序=西側陣営の既得権が侵されることに対してではないか。
だって、その西側陣営の既得権とやらを守らなければ来る大統領選においてトランプの後塵を拝することは必定だから。
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参考までにテレQNEWSの記事も添付しておく。