今日はブログの更新を休むつもりでいた。
散歩をしていても、アップしたいと思うテーマが浮かんでこなかったから。
ぼくのブログは、何らかの義務感やましてや責任感を持って続けている代物のじゃない。
ただのヒマつぶしでしかない。
そんな日もあるさ、などと思いながら幾つかのサイトをのぞいていた。
わが家は新聞をとっていない。
テレビとネット、付け加えるならいろんな人との交流だけがぼくの情報源。

あるサイトの中で、天木直人という元駐レバノン日本国特命全権大使が、
米軍元海兵隊による沖縄女性レイプ殺人事件を、なぜメディアは「死体遺棄事件」と呼び続けるのか
と、問いかけているのが目に入った。
そういえば、ぼく自身も3日前のブログで、強姦殺人事件(現時点では、死体遺棄)と記している。
まだ、捜査が強姦殺人を立件できるまでにはいたっていないのだろうと考えていたからだ。
が、テレビなどの報道を見るかぎりでは、すでにご遺体も発見されており、米軍属の男が女性に暴行を加えた後に殺害をしたという経過が報道されている。
まごうかたなき強姦・殺人


改めて各新聞社のウェブ版に目を通すと、なるほどすべての報道が「女性遺棄事件」、「死体遺棄事件」、「遺体遺棄事件」となっている。
朝日も、毎日も、読売も、そして沖縄タイムスや、琉球新報までも強姦、殺人という言葉は一切使っていない。
赤旗でさえ、「女性遺体遺棄事件」となっているではないか。
いくらなんでも、赤旗までもが事件を出来るだけ目立たないようにして幕引きをしたいと考えている政府の思いを忖度したとまでは思わない。
が、何とも薄気味の悪い足のそろえ方ではないか。
これも一種の同調圧力?
各社が一斉に、「北朝鮮による人工衛星という名の事実上のミサイル」とまるで同じ言葉を使っていたことを思い出してしまった。


もう少しだけ話しを横にずらして膨らませてみようと思う。
米国に留学している日本人の学生が、あるいは米国内の企業に務めている日本人男性が、強姦・殺人・死体遺棄事件を起こせばどうなるだろうか。
当然、米国の法律で裁かれることになり、日本の法律で裁かれることなどない。
では、米国大統領がその事件について断固抗議をしたり、日本国首相が遺憾の意を表明するだろうか。
そんなこともありえない。


ではなぜ安倍首相は抗議をし、オバマ大統領は遺憾の意を表したのだろうか。
米軍基地の存在を抜きにしては、このことは理解できない。
すべては、米軍基地撤去の声が大きくならないようにするためのパフォーマンス。
事件の被害者に対する悼みの気持ちなどからではない。
彼らにとって都合の悪い厄介な問題を早期に沈静化させることのみしか頭にはない。
安倍政権にとっての当面の最優先課題は、7月の参議院選挙、もしくは衆参同日選挙
そしてオバマ大統領には、日米地位協定を見直す気などはない。
ただのリップサービス。