浅田次郎著「プリズンホテル3 冬」(集英社文庫)を読み終えた。
だが、今回はそのことには触れない。
何度も同じネタを使いまわしするのは、芸がないから。

 

今回の北朝鮮の人工衛星=ミサイルの打上げ問題に関しては、すでに述べたことがある(こちら)。
二番煎じのネタは取り上げたくないのだが、テレビの報道姿勢で気になることが幾つかある。

その一つが「北朝鮮が人工衛星だと称する(事実上の)ミサイル」という表現。
連日の民法各局やNHKのニュース番組あるいはワイドショーなどでは、冒頭で必ずこのフレーズが使われている。
まるで、この表現を使うように何処かから指示を受けているかのようだ。
別の表現を採用している放送番組は一つもない。
もともと人工衛星=ミサイルなのに、いかにも北朝鮮がウソをついているかのような印象操作をしている。

 
もう一つが、あの飛行予想図
第一ブースターの切り離し予定地の韓国沖の上空大気圏外と、第二ブースターの切り離し予定地であるフィリピン沖の上空大気圏外とに×印がつけてある。
そこまではいい。
だがその先の飛行予想の路線は描かれていない。
まるで、フィリピン沖の海岸がミサイルの目標地点のようだ。
少しのミスでもミサイルが石垣島に着弾する可能性があるかのような印象を与えている。
そして、この飛行予想図も各局共通している。

今回の人工衛星=ミサイル打上げ失敗が判明した現時点では、いささか「後出しジャンケン」めいて気が引けるのだが、三つ目は落下物への不安を煽る報道姿勢

 

打上げが失敗であれば、日本に被害が及ばないことなど最初から分かっている(いみじくも、今回の失敗で証明された
石垣島まで届かないのだから、当然だろう。
仮に、打上げが成功して石垣島上空を通過したとしても、その時は人工衛星=ミサイルはすでに遥か大気圏外を飛んでいる。
万が一、石垣島上空で人工衛星=ミサイルが爆発事故を起こしたとしても、その破片は大気圏内に突入するときの摩擦熱で燃え尽きてしまう。
日本を含む、どこの国の人工衛星=ミサイルでもそのロケットは多段となっている。
その都度、切り離したブースターの落下物を気にしているなどという話は聞いたことがない。

いままでにも何千、何万という人工衛星が大気圏内に落下してきて燃え尽きている。
たまに、ロシアや欧米の巨大人工衛星が、燃え尽きずに落下する可能性があると警告されることはあるが、その時でもPAC3が配置されたりはしない。

そんなことは、ある意味常識でみんな知っていながら、あたかも頭上に落下物がバラバラと落ちてくるようなイメージをテレビは振り撒いた。
「万が一」という言葉で、ゴマカシながら。
その半面では、「政府は国民に冷静な対応を取るように呼びかけています」などとアナウンスする。
なんのことはない、典型的なマッチポンプの手法ではないか。

発射情報の収集をめぐるドタバタはマスコミも報じているので、そのことには僕は触れない。

僕は北朝鮮の政治体制を支持している者ではない。
また、北朝鮮の核兵器やミサイル保有を容認することも断じて、無い。
ただし、それは米露中英仏及びイスラエル、イラン、インド、パキスタン等全ての国の核兵器やミサイル保有を認めないという立場でもある。

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北九州ホームレス支援機構の奥田知志理事長が、NHK総合の「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組に出演される。

 
放送日時は、4月16日(月)午後10時~10時48分
再放送は、4月20日(金)午前0時50分~1時38分