やっと、浅田次郎著「終わらざる夏上・下」(集英社)を読了した。
書評をする趣味も能力もないので差し控えるが、読んでも損はしない一冊だと思う。
関心のある方はこちら注:音声が出ます!)をどうぞ。

若いころは、かなりのペースで本を読んでいたが、最近は年に10冊も読めばいい方だ。
それでも、仕事をしていた頃は単身赴任先からの往復の時間(月2回)を読書にあてることができていたのだが、仕事を止めてからのこの半年はさらに読書時間が減少した。

本を読むのはもっぱらトイレの中になってしまった。

18年前、45歳の時に痔の手術を受けた。
どれほどひどい症状であったかについては触れないが、手術を受けたことは六十余年の人生の中で最も素晴らしい出来事のひとつだ。
こんな素晴らしいことを何故もっと早く決断しなかったと悔んだほどだ。
余談だが、最初の会社を退職するきっかけにもなった。

それまでは、トイレに行くのが恐怖だった。
それが、天国に変わったのだ。
腰かけている時間が苦にならない。
以来、新聞や本をトイレの中で読む習慣が身についてしまった。

あまり長くひっぱる話ではない。
が、悩んでいる方がおられたら、ちゃんとした外科医による手術を一刻も早く受けることをお勧めする。

「カムイ・ウン・クレ(神、われらを造りたもう)」
作品の中で頻繁に用いられていたアイヌ語だ。
気に入ったので記憶に留めておこう。


台風一過の雲間から漏れる陽光の中
飛び交う鳥たちを眺めていると
海面を見上げながら海底を這いまわっている
蟹である自分をイメージしてしまう
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