Reproductive urologic consultation in subfertile men: predictors of establishing care and patient perceptions after abnormal semen testing(不妊症男性における生殖泌尿器科受診:精液検査異常後のケア確立の予測因子と患者の認知度)

MN Pham et al.Fertil Steril. 2022 Mar;117(3):489-496.

アメリカの論文です。
この論文で伝えていることは、不妊症の男性が精液検査をした後、いったいどれほどの方が泌尿器科専門医の診察を受けているのか、
また、精液検査の結果に対して、どのように男性は認識しているのか、というものです。

 

合計2200人以上の精液検査を実施した患者さんのうち、その後に泌尿器科の診察を受けた患者は20.5%にとどまりました。

 

80%の方は、泌尿器科専門医の診察を受けていないことになりますね。
この80%のうちの22.7%は、精液検査の異常な結果を正確に理解していたとのことです(それでもなお泌尿器科専門医の診察を受けてない)

ここではいくつか問題があることがわかります。


まず男性側の問題ですが、基礎的な生殖知識も無い中で、精液検査の結果を専門家の助言なしでは正確に理解するのは難しいということです。
知ったかぶりはいけません。

 

そして、治療の手順もしっかり把握しておくことが必要です。
検査を受けたら、必ず専門医のドクターに診てもらうこと(男性ですから安心を)

女性の治療負担がはるかに大きい生殖医療において、男性のリテラシーとマナーの向上は必要不可欠です。

 

次に、医者側の問題です。
泌尿器科の専門医かつ生殖医療の専門医がいったいどれほどいるのかということ、追加での診察が一体どれほど重要で、それが挙児希望の患者さんの夢を叶えるため、あるいは女性の治療負担を軽減すると根本的に理解している泌尿器科の生殖医療専門医はとても少ないと思います。

そして、カウンセリング体制の問題があるんじゃないかなというのが持論です。
男女問わず、誰にとっても不妊症であることの受け止めは苦痛を伴います。
確かに女性に比べて、男性の治療負担は軽微かもしれませんが、心の負担がそれでも大きなものがあります。


論理で諭してわかるものでもないでしょう。

男性の悲嘆も受け止められるカウンセリング体制の不足は、男性を治療から遠ざけてしまう可能性があると考えます。

 

保険適用化に伴い、男性も受診が必須となります。
その時、どのように対応できるかで、男性の妊活マナーレベルも、
医療機関の男性へのサービスレベルも明るみに出ることになると思います。