この言葉は、人生論でなく、ビジネス現場での話です。
著者 湯澤剛
ある日突然40億円の借金を背負う――それでも人生はなんとかなる。
この本に書かれているのは、キリンビールに勤め会社人生を謳歌していた著者。
その父が ある日 脳溢血で突然死去し、父がワンマン経営していた居酒屋などの事業を引き継いだら、40億円の借金!(月商の24倍)![]()
メガバンクの追い込み、従業員のサボタージュ、幹部の退社や死去、狂牛病、ノロウィルス食中毒や店舗火事など常に八方ふさがり。
時には自殺寸前まで追い詰められながら、妻や社員、地銀の支え、気合いと努力と工夫でなんとか乗り越えた話です。
この「ないない尽くし」の中、著者が行き着いた話が冒頭のタイトル - 自分の強味にフォーカスし、長所を活かしすべてを統合していく - になります。
著者はこの危機を打開しようと、<一点突破で成功店舗をつくる!>と、女性にもきてもらう居酒屋へリニューアルしたら![]()
大失敗![]()
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そこからの学びは、
- 資源の限られた中小企業は、弱みなど自分にないものに目を向けるのではなく、強みやすでに持っているものに集中すべきだった

- ターゲットを中高年顧客に絞りなおし、女性客は捨てメニュー刷新。架空のサラリーマン ○○電気に勤める山本さん53歳を想像し、出直し。

- 自分のポジションを明確に決めたら、イメージに矛盾の無いように統合する

さらに続けると、
- 中小企業とは、大企業になれなかった会社でなく、大企業では深掘りできない「特定分野に特化している企業」。ニッチ、ローカルマーケットの深掘りでは大企業はできない と定義

この話、能力の限られる 凡人の生き方にそのまま当てはまりませんか?
- 能力は限られるのだから、既にある強みにフォーカスし弱みに目を向けない
- ターゲットを絞り具体性を持ち、長所を活かし、矛盾のないように統合する
- 広範囲でなくて良い、自分のできることを深掘り
逆に凡人が手を広げ過ぎたら、そこに矛盾のない統合がないと失敗するのです。
凡人万歳![]()