ロードバイクには夢があると思う。
シンプルな構造ながら、どこか遠くに行ってみたいという想いを形にしてくれる そんな乗り物。
私は本来旅が好きなのだけど、旅の醍醐味というのは、何事にも流されず自由きままに行動できる事にある。
列車や車の旅も良いかもしれないが、限られた空間から見る景色よりも、私は道端に咲く小さな草花の囁きに耳を澄ませ 風の音を楽しみ 夜空のキャンパスに夢を描いていく。
そんな情景を通じて旅先での小さな発見を楽しみつつ 今自分が生きている事を実感していく。
私には、そんな旅が良い。
旅の手段であるロードバイクは そういう想いに対しては非常に理にかなっている乗り物であるが、動力源が自分そのものであるが故に旅の最中には思わぬトラブルや向かい風などに苦しめられる事も多々あり、効率的な旅とはいえないかもしれない。
ただ、ウィンドー越しや、映画のスクリーンに写る景色よりもダイレクトに肌で感じる旅ができる。
たとえ道中のどうしようもないトラブルや、脚がきれ目標を見失ってしまう事があったとしても
それもまた良い経験であり思い出となっていく。
ロードバイクにはそういう夢であり浪漫そのものが詰まっているだと私は思っている。
さて、前置きは長くなったが、愛車紹介をしていなかったので改めて私の相棒をご紹介の場とさせていただく。
私が初めてロードバイクに興味が湧いたのは2008年式のORBEA ORCA
最新のものよりも このフォルムがずっと好み
偶然 三瀬方面に向かう目の前を通り過ぎた車体の美しさに目を奪われたのだけど 金銭的に余裕ができた数年後には2008年式は廃版。
ただ、その頃には2010年式に心を奪われていた。
立体的な造形美
シャープなシルエット
女性的な細身の中にも丸みを帯びたライン
TTのようにボリュームのある真っ黒なロードバイクが現在は主流かもしれないが、私はどちらかというとクロモリのように細く無駄がなく、ホリゾンタルのロードバイクが美しく映り、魅了される。
どこをとっても溜息が出てくる程、心に納得できるものだ。
ただ、オークションなど散々探してもなかったのだけど、数か月後偶然に見つけ即購入。
私にとって憧れそのものだったものだから購入当初は子供のように喜んだものである。
今も部屋の片隅に佇んでいるけども、時々眺めては 『まだ見た事がない景色を見にいきたい』 という衝動に駆られてはワクワクし、想いを馳せては夢を見ることが、私のささやかな楽しみなのです。
【九州夢街道 夢。徒然なるままに】