3月末、おばーちゃんが、おじーちゃんと、自分の娘に会うために、

この世を旅立っていきました。


嘘のような旅立ち方で、

あんなにおせっかいだったのが嘘のように、

静かに逝ってしまいました。


一度目をつぶってしまったが最後。


そこからは一度も起きなかった。


人間の、安らかに寿命をまっとうしていく姿を

ずっと見てました。


あのとき、

声をかけていてあげたら、

少しだけでも

この世に戻ってこれたのかも。


でも

声はかけませんでした。


その代わり

青白くなっていく手を

ずっと握り締めてました。


お父さんが言いました。


「大丈夫や!

 みんなここにいるんやでー!

 心配するな!お父ちゃんも姉ちゃんも向こうにおる!

 寂しくないから心配するな!大丈夫や!」


頑張って戻ってこいっていうよりも

ずっと器のでかい言葉やと思いました。


悲しんでる暇なく、

病室を片付ける。


死んだその瞬間から

おばーちゃんの洋服や薬や私物は

ごみとなり、

ビニール袋に押し込みました。


呆然とするなか

霊柩車が来て

亡くなった朝に予約した

葬儀屋に連れてかれるばあちゃん。


その日たまたま居合わせた

看護師さんに挨拶をし、

葬儀会場へ。


みんなさっきまで泣いてたけど

葬儀屋さんはどんどん話を進めて


お写真ですが~

お花はいくらのご予算で?

桶のお値段は三段階ございますが~

何名ほど参列されますか?

おばあさまにかけるお布団はおいくらのにしましょう?


約二時間の打ち合わせが親戚一同で行われました。


翌々日から

通夜、葬儀、リハーサル通りに進んで


カスカスの骨になってしまったばあちゃんを

拾い上げました。



今年、二度目の葬式。



また一つ大人になったということなのかも。