オリンピックで自国の国旗が揚がり、国歌が流れるのはどんな優勝にも勝る名誉に違いない。

スコッティー・シェフラーは表彰台で国歌を歌っていたが、ついに感極まって泣いていた。日本ではなかったが良い眺めだった。

 

 

トミー・フリートウッドも松山も悔しかったろう。

 

 

スタートホールでスターターがプレーヤーを紹介する。初めはフランス語で、次に英語で。

「レプレゼントーン ジャポーン」

「レプレゼントーン イタリー」

 

最終日は4日間でも最も容易なコンディションになりロースコアが出たが、他の試合ならともかくオリンピックゴルフとしてはこれで良かったと思う。

3日間結果に(スコアに)出なかったスコッティー・シェフラーが、サンデーバック9はフルスロットルでアクセルを踏み込んだ。

 

松山はフロント9で4つバーディーにしたが、常に首位に 2打か3打後ろだった。

12番のバーディーで−17にしてそれから伸ばせなかったが、それより14番から17番まで4連続バーディーにして手が届かないところまで持っていったシェフラーがあっぱれだったということだろう。

 

シェフラーは9番で(2メートル弱の)バーディーパットを入れられなかった時、上位とあまりに差が空きすぎているかと思ったという。シェフラーが−13、その頃ラームは−18。

オリンピックではツァーの試合と違ってあちこちにリーダーボードがない。画面では、いろいろな映像が出るがスコアは短い時間しか出ないと言っていた。

 

それからラームは9番10番でバーディーにして−20へ。松山やフリートウッドに4打差、マッキロイ、ザンダー・ショーフェルに5打差、シェフラーに6打差(訂正)だった。

 

シェフラーが12番のバーディーで−15にした直後、11番パー3、ラームはファーストパットが強すぎ、1.5メートルのパーパットを外した。初めてのミス。

12番ではティーショットを左フェアウェイバンカーに入れた。ライは良いように見えたが、8番アイアンで左ラフ。チップがショートし(解説者はダフッたと言った)、再びボギー。−18へ。

この時が、首位がラームとフリートウッドの−18、松山が−17で最も首位に近かったとき。

 

マッキロイは10番から14番まで5連続バーディーで−17まで昇ってくるが、15番で残り131Yからウェッジがフロントエッジにランド、池に転がり落ちる。打つ前から解説者はマッキロイにはクラブ選択で中途半端な距離だと言っていた。

だからコントロールショットを打ったのでしょうね。ドロップ地点からの第4打もよくなかった。ダブルボギーにしてチャンスをなくす。

 

あとから論になるが、松山は13番で3.9メートルのバーディーパットを逃し(初めての悪いストロークだと解説者が言っていた)、14番パー5で左ラフかのチップがショート(後でラームも左からチップでショートしたからタフな草だったのだろう)、3.3メートルのバーディーパットも弱かった。

 

難しい18番で170Yからピン上、3.3メートルにつけたが、これも入らなかった。

このパットは悪いように見えなかった。悔しがっていましたね。

パーパット入れた後、空を向いていた。銅メダルが取れて良かったです、と記者会見では言っていたが、金が欲しかったろう。

 

トミー・フリートウッドは見るたびにラフから打っていたが、それでも1打差まで粘った。

 

トム・キムはスコアを提出する部屋でも泣いている光景が終了後のゴルフチャンネルの番組に出ていた。インタビューでもなんとか涙を引っ込ませて答える様子でちょっとびっくりした。

焦る気持ちが出たのか、ずいぶんパットを外していた。18番をダブルボギーにして、68、−13。

 

優勝したシェフラーもティーショットをよくラフに入れていたがフェアウェイキープは14ホール中8ホール!

ラフでもあまりひどい場所にいかなかったり、マシなライだったという幸運もあったろうが、彼の卓越したアイアンの能力が貢献した62だった。

 

週で一番の容易なコンディションだったというはいえ、最終日に62を出されて−19を先にポストされてはタフなホールが続く最後の数ホールで追いつくのは難しかったろう。

 

ベストゴルファーにふさわしいオリンピック優勝の金メダルでした。

 

 

 

 

今から外出するので、今はこのへんで。