こういう凄いプレーヤーがたまに出る、という見本のようなニック・ダンラップ。

20歳、大学2年生のアマチュアがプロの試合出場4試合目で優勝。

 

私の驚きは、去年ダンラップが全米アマチュアに優勝して、タイガー・ウッズに続き2人目の全米ジュニアと全米アマチュアを制覇したプレーヤーになったことだ。

今までたった2人しか達成していないとは!

タイガーが3回ずつ、6年連続で達成したので、もっといるかと思っていた。

あの記録は誰にも破られないだろうと、しばしば言われることだが、そのぐらい難しいことだったのだ。

 

タイガーのお父さんがタイガーが達成した記録で一番偉大なことはと聞かれ、このジュニアアマチュアと全米アマチュアに優勝したことだと言っていた。

 

アマチュアがPGAツアーで優勝するのは1991年のフィル・ミケルソン以来だそうだ。

 

誰しもが、ダンラップがどこかでつまづいて、サム・バーンズやジャスティン・トーマスがここぞと連続でバーディーをとって、ついに挽回できず優勝の夢はついえる・・という筋書きを想像していたに違いない。

 

本人も、たくさんの筋書きを想定していた、そのどれもその通りにならず、(勝てて)嬉しいと言っていた。

ただ、どんなスコアになっても75でも、60でも、70でも持っているものを全て出し尽くしてプレーするぞと思っていたと語っている。

 

連日ロースコアが出る試合で、3打差があっても70で優勝できるとは思っていなかったろう。

 

フロント9、10番ホールぐらいまで、U-NEXTのアナウンサーも解説の大町さんも、サンデーバック9になると経験がモノを言うと、いかにもこれからダンラップがプレッシャーで崩れることを予想するコメントを言っていたので、結果を知ってから見逃し配信を見ている私は可笑しかった。

 

しかし、複数優勝経験があるサム・バーンズが、2ホール続けて池ぽちゃするとは誰が想像したろう。

最悪だったのは17番168Yのティーショット。

ピンは右奥で、左や手前は大きく空いていた。なぜ、あのホールでピンに打とうとしたのか。

大町さんはターゲットより5ヤード右に行ったと言っていた。

 

欲が出たが、打つ直前に迷ったのか、スイングテンポも変だったように思う。

動揺したのだろう、ドロップ地点から99ヤードの3打目も芳しくなかった。

 

ダンラップのティーショットもピンにかなりショートして、ナーバスになっていたのは確かだから、無茶なマネージメントをすることはなかった。

 

引きずって、18番もティーショットを池ぽちゃとは、ダンラップにトロフィーを進呈しているようなものだ。

ダンラップもティーショットが右に行った。

昔から今に至るまで、ツァープレーヤーがプレッシャー下でミスショットする時は右に行く。

それは右肩が固くなって回らなくなるからだそうだ。(複数のテレビ解説者が言っている、筆頭は名解説者だったジョニー・ミラー)

ダンラップはセカンドも「フォー!」で右に行った。

しかし、そこからのチップショットが良かった。6フィート(1.8メートル)のパーセーブパット。

今までに何度も何度もやってきたことだ、と自分に言い聞かせたそうだ。

 

子供の頃、そのぐらいのパットを、これはPGAツァーのパット、これはマスターズのパットと思って入れたものだ。それとおんなじだと思って入れたそうです。

 

これからどうするか、プロ転向か、彼はメジャーは全て出場資格があり、プロ転向すれば2026年までのPGAツァーカードが得られる。

 

2打足りなかったが、ジャスティン・トーマスは不調だった去年から、早くもかなり良くなっているから今年が楽しみ。

 

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ハイライト。