カナディアンオープンは、世界で3番目に古いナショナルオープンなのに、日程はPGAツァーの都合であちこち動かされて、1988年から9月だった。スケジュールが変わった2007年からは7月、全英オープンの翌週開催になりWGCの1週前になった。2019年からメジャーの試合スケジュールが変わったことで、6月全米オープン開催の1週間前になった。

 

その理由で、カナディアンオープンをスキップするプレーヤーも増えたと思う。

 

しかし、パンデミックで2年開催を中止した後、今年は最終日のギャラリーが熱狂的だった。

そしてこれほど大騒動になったカナディアンオープンは近年なかったと思う。

LIVゴルフの緒戦が同じ週になり、RBCの契約プレーヤー、近年このオープンに出場するスタープレーヤーであったダスティン・ジョンソンがLIVゴルフに行ったからだ。

 

ほとんどがPGAツァー寄りのゴルフメディアと、アメリカのゴルフファンは今週、ビッグネーム(はっきり言ってローリー・マッキロイが望ましかった)が優勝して、PGAツァーこそ面白い、興奮するゴルフということを世界に見せつけたかった。

 

ディフェンディングチャンピョンの、と言っても3年前だが、マッキロイは第1ラウンドから好位置にいた。

記者会見での彼の話によると予選の方が北風でコンディションは難しかったそうだが、金曜日68で踏みとどまって、首位と1打差。

第3ラウンドで、首位に抜け出した。そして、最終日最終組は同じ−11のトニー・フィナウと、−9のジャスティン・トーマス。

 

前半はマッキロイもトーマスも29。トーマスは6番ホールから11番ホールまで6連続バーディー。マッキロイも9番から12番まで4連続バーディー。

トーマスも良いゴルフをしていたが、2打差でスタートしたはきつかったと思う。

それに、誰しも思うことだが、マッキロイがベストのゴルフをしたら勝てるプレーヤーはいない。

最終日は彼の真骨頂のパーフォーマンスだった。

他を凌駕する飛距離でフェアウェイをキープ、ウェッジでピン側に打つ。

トニー・フィナウもロングヒッター、ジャスティン・トーマスも長い方だが、マッキロイがだいぶ先にいる。

13番のパーセーブパット、15番のバーディーパットで1mを外したのは驚いたが、ああいうのを外すとメジャーで大ごとになる。

 

トーマスは15番でバーディーに出来なかったのが大きかったと思うが、17番で急にスイングが悪くなった感がある。

494Yで、フィナウが残り161Y、トーマスが143Y、マッキロイは125Y。あれは木の上をドローで回してショートカットしたのですかね?

セカンドカットラフからピンに2フィートにつけ、−18へ。トーマスと2打差になる。

 

18番は、マッキロイのティーショットは最終日では一番良いスイングをしていたと思う。

あれが、調子がいい時の彼のスイング。

125Yからのセカンドをピン側1メートル余に付け、ギャラリーの、「ローリー!ロリー!」の呼び声がすごい。

ギャラリーと隔てる板をバンバン叩くのには驚いたが。

 

 

 

 

祝福のハグが普通よりかなり長かった。この二人は、積極的にLIVゴルフを非難してきた。これからPGAツァーを支えていくスタープレーヤー同士だろう。

 

この時、「来週もこれと同じことをやろう」とマッキロイがトーマスに言ったそうだ。

 

 

直後のインタビューで、「PGAツァー21勝は嬉しい。誰かさんの20勝より1つ多いのがさらに嬉しい」と言ったのが笑える。

これはグレッグ・ノーマンがPGAツァー20勝のことを指している。

 

 

リーダーボード

 

ローリー・マッキロイ最終日ハイライト。

 

 

 

 

ということで来週は全米オープン!待ちきれません。