こんにちは。
今日は少しだけ、命にまつわるお話をさせてください🌱
いまや、男性の2人に1人、女性の3人に1人ががんになる時代。そして多くの方が、最期に呼吸が苦しくなります。
それはとてもつらいことですが、実はわたし、子どものころ何度も喘息の発作で「呼吸ができない恐怖」を体験してきました。
気管支が針ほどの細さになり、空気が入らず、唇が紫色になるチアノーゼ。
夜中、両親に抱えられて病院に運ばれることが何度もありました。
そのたびに「また迷惑をかけてしまった…」と、幼いながらに罪悪感を感じていたのを覚えています。
そんな私が生み出した、“自分を守るための命綱”となった呼吸法があります。
🌬️ 息を吸うのではなく「吐く」
発作の最中、どうしても「空気を吸いたい」と思ってしまいます。
でも、吸おうとするほど気管がキュッと縮まり、苦しくなる…。
あるとき、わたしは「吸うのではなく、吐くこと」に集中してみました。
それもただ吐くのではなく、できるだけ細く、長く、ゆっくりと、少しずつ空気を外に出すように。
その瞬間、ほんのわずかでも“気管が"緩む”ような感覚を覚えたのです。
のちに知りましたが、これは自律神経のしくみでした。
・吸うと交感神経 → 体が緊張
・吐くと副交感神経 → 体がゆるむ
このわずかな“差”が、わたしにとっては生きるか死ぬかの境界線だったのです。
💠 最期の時間に寄り添う五感ケア
がん末期や難病の方が「息が苦しい」と感じるとき、どうしても薬や医療的な対応に目が向きがちです。
けれど、五感をやさしく整えることで、呼吸がほんの少しラクになることもあります。
五感を整える寄り添いのケア:
① 視覚:好きな風景や写真をイメージさせてあげる
② 聴覚:好きな音楽や自然音を静かに流してあげる
③ 嗅覚:100%天然のアロマをディフューズして香りの力を届ける
④ 触覚:やさしく背中や足に手をあててあげる、マッサージしてあげる
わたしの父は、数年前にがんで亡くなりました。
最期のころには足のむくみがひどく、見るからに痛々しく感じました。
そんなある日、見舞いに訪れた母に父は、
「足をマッサージしてくれないか」と頼んだそうです。
母がやさしく足をさすると、
父は「気持ちいいなぁ。ありがとう」とマッサージしてくれている母に向かって穏やかに微笑んだといいます。
そのときの父の笑顔は、
母がそれまでに一度も見たことのないほど慈愛に満ちた、まるで仏さまのような笑顔だったそうです。
父が旅立った後も、母は何度もその笑顔を思い出しながら、わたしに語ってくれました。
「忘れられないの。あのときのお父さん、本当にやさしい顔をしていたわ」と。
🌿 「死にゆく準備」は、生きることの延長
生まれることと死ぬことは、誰にでも訪れる自然のサイクルです。
山登りと同じで、「下山の仕方」を知っていれば、安心して登れるように。
わたしは、誰かが“その時”を迎えるとき、少しでも穏やかに、笑顔を届けられるよう、
呼吸や感覚の整え方を伝えていきたいと思っています。
呼吸の仕方、そして喘息や病気で息が苦しいときのセルフケアについては、
YouTubeでもお話しできたらと準備中です🌿
試験が終わったあと、少しずつ動画での発信もしていきたいと思っています。
よかったら気長に楽しみにしていてくださいね。
本日もお読みいただきありがとうございました。
皆さまの毎日が少しでも穏やかでありますように🌿