ポーランドの世界遺産~アウシュビッツ強制収容所 | 子供たちの未来に乾杯!

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みなさんよくご存知の「アウシュビッツ」と「ビルケナウ」強制収容所



こちらはポーランドの南部、前にご紹介した古都クラクフから電車orバスで約1時間半程度、


ワルシャワからは約4時間の場所にあります。




第二次世界大戦中に、ナチス・ドイツにより建設された『負』の世界遺産です。



「ここはちょっと見たくない、行きたくない..ガーン」という方もいらっしゃると思いますので、


興味のある方だけご覧下さいね。^^






・・・・とは言うものの・・・



ここへ訪れた第一印象は、意外 でした。



驚くほど緑豊かな静かな空間に 赤い煉瓦造りの建物がまるで学校のように 


ポプラ並木に沿って整然と建ち並び・・・



半世紀前は殺人工場だった強制収容所がこの場所で、


そこに自分が立っているとはとても思えないほど、ゆったりとした時間が流れていました...。








アウシュビッツの入口



よく雑誌などにも掲載されているゲートですね。^^


「ARBEIT MACHT FREI 」(働けば自由になれる) とあります....



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この門も収容者たちが作成させられたもので......


一説によれば、ARBEITの「B」のふくらみが上下逆になっているのは


収容者たちの抵抗する気持ちを表したもの とも 言われているそうです。




敷地内は、このように建物が整然と建ち並んでいて、


現在は博物館として利用されています。



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見学方法は ヴィエリチカ岩塩採掘場と同様、


受付で英語やドイツ語などのツアーガイドをお願いするシステムなので、


迷うことなく2時間程度で全体を見て周ることができました。


(日本人ツアーガイドも1人いらっしゃっるそうです。)





内容、感想は・・・


是非、実際にいらしてご自身の目で確認してみて下さいね。<(_ _)>





ちなみに、一緒に見学したみなさんは終始無言。



でも、建物を出た後の感想は、



「覚悟してきたけれど、意外とあっさりとした展示だった」


「もっとおどろおどろしいものを想像していたけれど、違った」



・・・というものが多かったようでした。




私も正直なところ、ここへ来る前は、


見学中に気分を悪くして倒れる方もいらっしゃるような場所かと思っていたのですが...。




意外、と思ってしまうのは、


既に多くの方が 様々な書物や映画、ドキュメンタリー映像などで


いわゆる残忍な映像や写真、ショッキングな描写をさんざん見てきているからかもしれませんね...。






実際、ここでは当時のものが淡々と展示されていて、


ざっと見ただけではよく意味がわからずに


ガイドさんの説明を聞き、当時の状況を頭の中で想像して初めてショックを受ける、


というものも少なくありませんでした。



そして、今まで知らなかったこともたくさん。




壁には、収容時に撮られた収容者の写真がずらっと掲示されていたり.....と、


ある事実のみを誇張して作り手の意図が加えられたドキュメンタリーよりも、


個人的には、ずっとずっと多くのことを語っているようにも思えました。





見る人によって受け止め方も様々かもしれませんね..。





そして、アウシュビッツから約2km離れたところに


第二アウシュビッツと言われるビルケナウ収容所があります。



ここに来ると、「知ってる」と思う方が多いそうですが、


映画でよく見る、アウシュビッツはここでした。(!)



死の門と呼ばれる煉瓦色の建物に、線路が続いているシーン。




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人々が無理矢理汽車に乗せられ、ぎゅうぎゅう詰めになって到着する場所、


映画ではアウシュビッツとなっていましたが、実はビルケナウだったのですね..。



ビウケナウ、実は、アウシュビッツの約10倍もの規模を有する 


まさに一大強制収容所、こちらの方が多くの命を奪った場所なのです。



第二次世界大戦終戦間近に、


敗戦が濃厚となったドイツ軍が慌てて施設のほとんどを破壊してしまったため、


現在残されているのは、この広大な敷地に線路敷、いくつかのバラックのみだそうです。









ところで・・


帰り際に、ユダヤ人の中高生と思しき女子学生の団体とすれ違いました。



一人一人を見れば、色白でかわいい、どこにでもいるような普通の若い女の子たちですが、


重そうにユダヤの旗を掲げ、


ダビデの星がプリントされた白いTシャツを着ていた彼女たちは、


汗ばむ陽気の中、みんな汗をかきながら、ビルケナウの門をくぐって行きました...



私たち日本人が訪れても色々なことを考えてしまうのに、


彼女たちはどんなことを考えながら この地を訪れるのでしょうか..




彼女たちの背中を見つめながら この地を後にしました。