新人研修~抗精神病薬、抗うつ薬~ | マルゼン薬局☆新人研修日誌☆

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こんにちわ晴れ少し更新が遅れましたが、
今回も新人研修について紹介させて頂きます。

今回はタイトルにもありますように、抗精神病薬・抗うつ薬です。

自殺などの問題や罹患者が多いということで、
うつ病について紹介していきます。

うつ病の症状は大きく分けて精神症状身体症状の2つがあります。
また、他の慢性疾患に比べて非常にQOLの問題がある疾患のようです。

うつ病での診断で有名なのが
17 項目ハミルトンうつ病評価尺度(HAM–D–17)
だそうです。聞いたことはあるのですが、詳しくは知らないのでこれを機会に少し調べてみました(‐^▽^‐)

HAM–D–17は、項目ごとにあてはまるものを選択し、合計の点数で以下のようにうつ病の尺度を評価するものです。

 23点以上 -- 最重症
 19 - 22点 -- 重症
 14 - 18点 -- 中等度
  8 - 13点 -- 軽症
  7点以下 -- 正常範囲

更に調べていくと、うつ病の治療において、

反応」… HAM–D–17の点数が治療開始前の半分以下となった場合
寛解」… HAM–D–17 が7点以下となった場合
回復」…6ヵ月にわたり寛解が持続した場合としている

という目安があるみたいです。

ここで、興味深い文献を見つけたのでそちらについても簡単に紹介していきます。

まずうつ病は,身体、精神からQOLそして社会機能にまで影響を与える疾患ですが、
うつ病の重症度と社会機能障害が必ずしも相関しないそうです。
更に、治療反応性と社会適応能力との関連性を検討した調査では、
『社会適応能力が健常人と同程度のレベルまでに回復していたのは寛解に至った群だけであった』そうです。

なので、いくらHAM–D–17において値が半分以下になった「反応」だけでは、患者さんは社会への適応能力がまだ回復していないということが言えそうですね。
更に、うつ病の治療のゴールはうつ病症状を軽減するだけでは不十分であり、社会への適応度も考慮すべきだということも述べていました。

先日、他の精神疾患での勉強会でも、
「患者自身の症状だけでなく、社会に適応しているのかを考慮すべきだ」ということを学びましたが、改めてそのことは重要だということを感じました。

そして寛解後は,抗うつ薬を最低半年から 10ヵ月継続しないと,再発の危険性が下がらないことが明らかとなっており、再燃・再発予防の有効な手段は服薬の継続だそうです。

ですので、今後の服薬指導として、患者さんに継続して服薬してもらえるよう今後頑張っていこうとおもいます!!



ちなみにお盆のため、今週と来週は新人研修お休みですので、次回のブログの更新は8月末を予定しております