こんにちは
1年目薬剤師のTです
入社して約2ヶ月が経ちました
ほんとうにあっという間ですね
まだまだ知らないことだらけで勉強の毎日ですが、優しい先輩たちに囲まれ充実した日々を送っています
今回は5月17日の研修で勉強した高尿酸血症、脂質異常症について書きたいと思います
■高尿酸血症
尿酸はプリン塩基(アデニン、グアニン)分解の最終産物で、血清尿酸値が
7㎎/dLを超えると痛風発作が起こりやすくなり高尿酸血症となります。
尿酸が高くなる原因は主に3つ
①尿酸産生過剰型
②尿酸排泄低下型
③上記二つの混合型
日本人に多いのは②の尿酸排泄低下型だそうです。
それぞれこれらの原因にあった薬を使って尿酸値6㎎/dl以下を目標に治療をします。
①尿酸産生過剰型の治療には
ザイロリック®(アロプリノール)
フェブリク®(フェブキソスタット)
などが使われます。
アロプリノールは腎障害時に減量して使用しますが、フェブキソスタットは腎機能に関係なく使えるのが特徴です。
②尿酸排泄低下型の治療には
ユリノーム®(ベンズブロマロン)
がよく使われます。
似た名前のお薬でユリーフ®という排尿障害に使う薬があるので、ピッキングの際は注意が必要です。
またこの薬剤は劇症肝炎で緊急安全性情報(イエローレター)が出たことがあり、投与開始後6ヶ月は定期的な肝機能検査が必要になります。
さらに、服用中尿路結石になりやすいため、尿アルカリ化薬の
ウラリット®を一緒に服用して予防します。
その他投薬時のポイント
・上記の薬を服用する時は多めの水で服用する。
・痛風発作があるときは、発作がおさまってから投与を開始する。
また、服用中に痛風発作が起こった時は急に増減したりやめたりしない。
別の疾患の治療薬で尿酸値を下げる作用のある薬があります
・ニューロタン(ARB)
・コニール(Ca拮抗薬)
・リピディル、トライコア(フィブラート系)
上二つは高血圧の治療薬です。
サイアザイド系の利尿薬を併用するときに副作用の高尿酸血症を予防するために一緒に使うそうです。
■脂質異常症
脂質異常症は自覚症状もなく、たいしたことないと思いがちですが
脂質異常症に起因する心筋梗塞や脳梗塞など動脈硬化性疾患の発症を予防するために治療が必要となります。
2012年にガイドラインが変更となり、新たに境界域LDLコレステロール血症(LDL 120~139mg/dL)が設定され、non HDLコレステロールの管理基準が追加されました。
non HDLコレステロールは、TGが400㎎/dL以上や食後採血時に使われます。
治療薬はたくさん種類があるので、今回はスタチン系に絞って紹介したいと思います。
スタチン系薬剤は現在6種類あり強さによって2つに分類されます
スタンダードスタチン ストロングスタチン
・メバロチン ・リバロ
・ローコール ・リピトール
・リポバス ・クレストール
最も強い作用を持つのがクレストールで、同じストロングスタチンのリピトールの10㎎とクレストールの2.5㎎が同じ強さと言われています。
また特徴によっても分類が可能です
親水性スタチン 脂溶性スタチン
・メバロチン ・リポバス
・クレストール ・ローコール
・リバロ
・リピトール
親水性スタチンは腎排泄で、CYPによる代謝を受けないのが特徴です。
また肝選択制が高く他の臓器に対する影響は少ないため、高齢者や多剤併用患者に適しています。
スタチン系全般の禁忌は、妊婦・妊娠してる可能性のある女性。
またフィブラート系の薬とも原則併用禁忌になります。
副作用で有名なのは横紋筋融解症です
患者さんには、だるさ・筋肉痛・尿が茶褐色になったりすることはありませんか?と具体的な症状を聞いてあげるとわかりやすいですね
ざっとではありますが以上です
まだまだ学ぶことだらけですが、これからもっともっと勉強して早く一人前の薬剤師になれるよう頑張りますヾ(@^▽^@)ノ
今後定期的に新人研修の内容をアップしていく予定です
お楽しみに